【目上へ】お蔭さまの意味と使い方・例文

「お蔭さま(おかげさま)」の意味とは

「お陰さま」とは、他人の親切や行為に対して感謝の気持ちを表すときの言葉です。

もともと「お陰」とは、神様や仏様の物理的な陰のことで、「神様・仏様の陰にいることで災いから守られている」という意味で、その「お陰」に「様」をつけて丁寧にしたのものが「お陰さま」です。

自分や自分の家族が慶事に恵まれたことを、「神仏や周りの人々からの恩恵を受けている」と、へりくだって受け取る姿勢を表しています。

「お影さま」は誤り

「おかげさま」という言葉は、口頭だけでなく手紙などの文章にもよく使われています。文字にする場合は「お陰さま」以外に、「御陰様」「お陰様」としても誤りではありません。

しかし、同じ「かげ」という読みで似た意味を持つ「影」を使うのは誤りです。「影」は光によって生まれるもののことで、神様や仏様の後ろに隠れるという意味とは異なります。

手紙やメールなどで「お影さま」と誤った漢字を使わないように注意しましょう。

「お陰さま」の使い方

「お陰さま」という言葉は、相手への「お礼」に使う言葉です。お礼以外に「お陰さま」を使うことはありません。

相手からの厚意に対するお礼の「お陰さま」

「お陰さま」を使う場面で多いのは、相手からの厚意によって自分がその恩恵に預かったというものです。たとえば、上司に結婚の仲人をしてもらったという場合は「○○課長に仲人をお引き受けいただき、お陰さまで滞りなく結婚をすることができました」となります。

ビジネスシーンでも同様に「○○様にお力添えをいただき、お陰さまで無事契約までこぎ着けることができました」などと使います。

いずれの場合も共通しているのは、「お陰さま」が相手に直接かかっていることです。

神様・仏様に感謝する「お陰さま」

「お陰さま」を使うもうひとつの場面は、「お陰」の本来の意味である「神様や仏様に感謝する」というものです。たとえば、記念すべき大切な日に天候が良い場合は「本日はお陰さまですばらしい晴天に恵まれました」となります。

この場合の「お陰さま」は日常生活で使うことが多く、人の力ではどうにもできないことについて使われることが特徴です。

天候や上手いタイミングなど、「運がいい」と感じることを「お陰さま」という言葉で神様に感謝しています。

周囲の人々に感謝する「お陰さま」

「お陰さま」を感謝の意味で使う場合、その対象となるのは神様や仏様だけではありません。自分の周囲にいる多くの人々に感謝をする場面でも「お陰さま」は使われます。

「一時はどうなることかと思いましたが、お陰さまで上手くまとめることができました」などは、特定の人への感謝やお礼ではありません。全員にお礼や感謝の気持ちを伝えたいときに使います。

この場合の「お陰さま」は、自分にかかわった多くの人々が、それぞれ力を貸してくれたということへの感謝でありお礼です。

「お蔭さま」の例文

皆様お元気でいらっしゃいますか。わが家は、お蔭様にて皆元気に致しております。
ご心配をお掛けしましたが、お蔭さまで無事出産いたしました。
同窓会のお知らせ、ありがとうございます。お蔭様で、上原先生や町田女史にも、今年は不義理をせずにすみます。
この度は過分なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。お蔭様にて順調なスタートを切ることができ、スタッフ一同、心より感謝致しております。
おかげさまで開店1周年。感謝の気持ちをこめて、〈全品半額セール〉開催いたします。