2月(如月)の挨拶
2月は全国的に寒さが厳しい季節です。手紙の文頭で行う時候の挨拶では、「立春」「余寒」「氷解」などを使って、寒さがこれから和らぐ季節に入る、という季節感を伝えましょう。手紙の挨拶文は、その月の「上旬・中旬・下旬」で変わるので、手紙を書く時期に合ったものを選ぶようにします。
2月上旬
2月上旬は「余寒厳しき折」「立春の候」「残寒の候」などを使います。4月は暦の上では春ですが、実際には寒い日が多い季節です。もうしばらくは続く寒さを感じさせる挨拶文が良でしょう。
他にも「立春とは名ばかりの寒さ」「長い冬もいよいよ終わりに近づいてきました」など、2月の寒さがまだ厳しいことや、申少しで春がやって来る、という希望にあふれた挨拶文にすると良いかもしれません。
2月中旬
2月中旬は「春寒の侯」「梅花の候」などを使います。2月中旬は早いところでは梅が咲き始め、寒さの中にも彩りを目にする季節です。肌で感じる寒さや、目で見て楽しむ春をそのまま挨拶文として使っても良いかもしれません。
他にも「清らかな梅香漂う候」「少しずつ寒さも緩んでまいりました」など、真冬には感じることができなかった、五感を意識した挨拶文も良いでしょう。
2月下旬
2月下旬は「解氷の候」「向春の候」などを使います。2月下旬は、まだ寒さは残るものの1月に比べるとほっとする日差しに包まれる日も増えてきます。まるで氷が解けて行くような時間の経過を、そのまま挨拶文にすると良いでしょう。
他にも「春とは名ばかりの寒さが続きます」「寒暖の差が徐々に開いてまいりました」など、2月に向けて季節が移り変わっていく様を伝える挨拶文が良いかもしれません。
2月の文頭の挨拶(改まった文面の場合)
立春のみぎり、皆様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
(2月4日、立春の頃)
(2月4日、立春の頃)
寒明けのみぎり、皆様ご清祥のこととお慶び申し上げます。
(寒明けは立春のこと)
(寒明けは立春のこと)
余寒の候、ご健勝にてお過ごしのこととお慶び申し上げます。
(余寒は立春以降の寒さ)
(余寒は立春以降の寒さ)
余寒厳しき折、お元気にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。
(余寒は立春以降の寒さ)
(余寒は立春以降の寒さ)
早春の候、貴社愈々ご隆盛の趣、大慶至極に存じます。
2月の文頭の挨拶(親しい人に書く場合)
昨日今日、鶯の初音が聞こえました。皆様お健やかにお暮らしでしょうか。
庭の梅の蕾がふくらんできました。そちらの春は、いかがですか。
拙宅の枝垂れ梅はもう満開です。春のご挨拶申し上げます。
日一日と春の気配が。皆様お元気でいらっしゃいますか。
寒さがゆるみ、自転車の遠乗りも快適です。体にいいこと、していますか。