要注意!「恐縮です」の意味と使い方・例文

恐縮です の意味

恐縮という言葉は、本来は、文字通り恐れから身がすくむ状態を意味する言葉です。

しかし、実際には、相手から厚意を受けた場合などに感謝する気持ちや、相手に迷惑をかけてすまないと思う気持ちを表現する言葉として使われます。

また、相手の厚意への感謝から派生する気恥ずかしさや照れくささなどを表現するときにも使われます。

恐縮です の例文

過分なるおもてなしを頂きまして恐縮です。
私のような未熟者には眩し過ぎる栄誉であり、誠に恐縮です。
皆様から受けたご親切と励ましのお言葉に、ただただ恐縮するばかりです。
恐縮ではございますが、この度の品評会への出品は辞退させていただきます。
ご面倒をお掛けして誠に恐縮ではございますが、なにとぞご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。
先日はお忙しいところ、わざわざお時間を作っていただき、誠にありがとうございました。その上、館内の各階をご案内くださいまして恐縮いたしました。須藤様のご親切に心より御礼申し上げます。
実際のところ、私のレポートがあのように評価していただけるとは思ってもいませんでした。先生のご批評を伺っている間、恐縮して冷や汗びっしょりでした。今だに夢を見ているような気分で、先生やお世話になった太田さんにはどんなに感謝してもし切れない思いです。
この度の私の転任に当たり、ご懇篤なるご祝詞とお祝いの品を頂戴しまして、誠にありがとうございます。今治工場在職中は井上様にご迷惑ばかりお掛けしましたので、お優しいお心遣いに恐縮致しております。今後とも倍旧のご厚誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
このたびは、e-マイレージサービスをお申し込みいただき、誠にありがとうございます。早速、お申込書をお送りいたします。お申込書に印字されているお客様コード、ご住所、電話番号をご確認の上、恐縮ですがご署名、捺印をお願いいたします。
早速ですが、弊社ではすでに同様のシステムを他社に発注し、近々導入される運びとなっております。従いまして、恐縮ですが今回ご提案の件は辞退させていただきます。何卒悪しからずご了承ください。
この度は弊社の施工プランをご採用いただき、厚く御礼申し上げます。また、施工技術につきまして身に余る高いご評価を賜り、大変恐縮致しております。この上は貴社のご期待に違わぬよう、事業目標の達成に向けて、誠心誠意最善を尽くして参る所存です。
拝啓 残暑の候、北村様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、誠に恐縮ではございますが、島崎が休職中につき、私、吉川がお尋ねの件につきましてご説明申し上げます。また、重ねてお問い合わせやご用件がございましたら、何なりと吉川までお申し付けいただけますようお願い申し上げます。

「恐縮です」の使い方

御礼や感謝の意味で使う「恐縮です」

「恐縮」という「相手に恐れ入って、身の縮むような」という表現を、相手への「御礼や感謝」の意味で使うことができます。

「ありがとうございます」という言葉では表現しきれないような、強い感謝の気持ちを「恐縮です」という言葉で表します。

この「御礼や感謝の意味」で使う「恐縮」は、主に「恐縮でございます」と、より丁寧な言い方になります。

「この度は遠方よりお越しいただき、ありがとうございます→この度は遠方よりお越しいただき、恐縮でざいます」

謝罪やお詫びの場面で使う「恐縮です」

「恐縮」はお詫びや謝罪の場面でも使うことができます。相手に心から申し訳ないという思いから、相手を恐れ身の縮むような思いをしている、という状態を「恐縮」という言葉に乗せて伝えます。

しかし「恐縮」という言葉が謝罪やお詫びの言葉そのものとして機能するわけではありません。謝罪やお詫びをした後に、善後策を提示したり、それに応じたお願いを相手にする場合に「恐縮」を使います。
  • 「この度は誠に申し訳ございませんでした、後日こちらから書面をお送りしますのでご記入をお願いできますでしょうか→この度は誠に申し訳ございませんでした、恐縮ではございますが、後日書面をお送りいたしますのでご記入をお願いできますでしょうか」

依頼やお願いの意味で使う「恐縮です」

相手に不快な思いをさせた上ではない、通常の依頼やお願いの場合にも「恐縮です」を使うことができます。

この場合の「恐縮」は、相手へお願いをする場合のクッション的な役割をする言葉です。「恐縮」という言葉を使うことで、その後に来る言葉を和らげます。
  • 「先日お送りいただきました書類に不備がございました、ご訂正いただき再度ご送付のほどお願いいたします→先日お送りいただきました書類に不備がございました、恐縮ではございますがご訂正いただき再度ご送付のほどお願いいたします」

謙虚な気持ちを表す意味で使う「恐縮です」

「恐縮です」という言葉は、謙虚な気持ちを表す場面でも頻繁に使われます。たとえば、相手に褒められた場合の受け止めの言葉として「恐縮」を使う、というものです。

人に何か自分のことを褒められたとき、「ありがとうございます」と受け入れたり、「とんでもないことです」と遠慮したりすることは間違いではありません。

しかし人によっては「褒め言葉をすんなりと受け入れるとは」「せっかく褒めたのに否定するとは」など、さまざまな考え方があります。そこで「恐縮」を使い、やんわりと受け入れながらも謙虚な姿勢で受け止めるという、他の言葉では難しい様子を表すことができます。

  • 「すばらしい技術ですね-ありがとうございます/とんでもないことです→すばらしい技術ですね-恐縮でございます」

「恐縮です」の言い換えに使える類語

「恐れ入ります」

「恐縮です」という言葉に含まれている「(相手を)恐れる」という意味だけを表す言葉が「恐れ入ります」です。

「恐れ入ります」も「恐縮です」と同じように、御礼やお詫び、依頼や褒め言葉への返答として使うことができます。「恐縮」に比べると、日常的に使いやすく、大げさにもなりにくいため、使い方を知っておくと便利です。

ただし「恐れ入ります」は「恐縮」に比べると、ややライトな印象を受ける場合があります。そのため、お詫びの場面で善後策や依頼を提案する場合は「大変恐れ入りますが」と、「大変」で強調した方が良いでしょう。

「この度は遠方よりお越しいただき、大変恐れ入ります」
「この度はご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。恐れ入りますがこちらの書面にサインをお願いできますでしょうか」
「恐れ入りますが、この件につきましては3番窓口にてお尋ねいただけますでしょうか」
「すばらしい技術ですね-大変恐れ入ります」

「申し訳ございませんが」

「恐縮です」という言葉を依頼やお願いの場面で使うのであれば「申し訳ございませんが」という言葉も言い換えとして使えます。

「申し訳ございませんが」とは、言葉の通り「申し訳ないと思いながらも」という意味です。そのため「申し訳ございませんが」の後には「○○していただけませんでしょうか」など依頼系の言葉が来ます。
「この度はご迷惑をおかけいたしました、申し訳ございませんが再度ご連絡をさせていただきますので、今しばらくお待ちいただけませんでしょうか」
「大変申し訳ございませんが、先着順にお受けしておりますので少々お待ちくださいませ」
「仰ることは良くわかりました、しかし申し訳ございませんがご希望には添いかねます」

「恐縮」をさらに強調する表現

「恐縮至極」

「恐縮至極(きょうしゅくしごく)」とは、「非常に恐縮している」「最大限の恐縮」という意味を持つ言葉です。

「恐縮です」という言葉は、使い方によっては思いよりもやや軽い印象を持たれることがあります。

そんなときに「恐縮至極」を使うと、自分がいかに恐縮しているか、ということを伝えることができるでしょう。

基本的には「恐縮至極でございます」と、使いますが、「まさに恐縮至極、身の縮む思いでございます」などの言い回しをすることもあります。

「恐縮しきり」

「恐縮しきり」とは、「恐縮しっぱなし」「ずっと恐縮しています」という意味を持つ言葉です。

「恐縮至極」と同様に、非常に恐縮している様子を表します。さらに「恐縮しきり」は、相手へたびたび迷惑をかけている場合にも使います。

「○○様には何度もご迷惑をおかけし、恐縮しきりでございます」などと使うと、度重なる不行き届きを詫びる言葉としても使うことができます。

恐縮です の言い換え

相手から受けた厚意に対する感謝や、迷惑をかけてすまないという謝罪の気持ちを表す際に「恐縮です」を使う場合は、よりかしこまった表現だととらえます。

以下のような、感謝の言葉を、「恐縮」に置き換えることができます。

  • 「お褒めいただき、ありがとうございます」→「お褒めいただき、大変恐縮でございます。」

以下のような、謝罪・申し訳ない気持ちの言葉を、「恐縮」に置き換えることができます。

  • 「申し訳ございませんが、お願いできますでしょうか。」→「恐縮ですが、お願いできますでしょうか。」

恐縮です の失礼・間違った使い方

非常に便利な言葉ではありますが、丁寧すぎることでむしろ皮肉に聞こえかねないリスクがあります。

たとえば「恐縮に存じます」という言い方をする人は多いですが、意味が重複しています。

「存じます」は平たく言うと「思います」という意味ですから、「ありがとう」「すみません」といった気持ちをすでに意味として含んでいるところに「存じます」を加える必要はありません。

ビジネスシーンで円滑な人間関係をつくったり維持したりするための言葉としてとても便利ではありますが、多用するとかえって印象は悪くなります。一回のメールや手紙の中で使用するのは基本的に1回、最後の締めの言葉として使うのがスマートです。