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「精も根も尽きる」の意味と読み方
「精も根も尽きる」は、日本で古くから使われている言葉です。聞いたことがあるという人は多いでしょう。しかし、意外と意味や使い方までは知られていないかもしれません。
まずは、「精も根も尽きる」の意味と読み方について解説します。
「精も根も尽きる」とは力を使い果たすこと
「精も根も尽きる」とは、体力や精神力を使い果たしてしまった様子を意味します。
昨日は1日中予定がびっしりで、ろくに食事も休憩もできなかった、精も根も尽きたよ
仕事が忙しいのはわかるけれど、そんなにあちこち走りまわって、精も根も尽きてしまうよ
精も根も尽きたとはこのことだ、もう何もしたくない、このまま寝よう
「精も根も尽きる」の読み方は「せいもこんもつきる」
「精も根も尽きる」の読み方は「せいもこんもつきる」です。
「精も根も尽きる」の「精」には、精神や精力的という意味があり、人の活動に必要な力を示す役割があります。
「せいもねも」や「しょうもこんも」などは誤りですので、読み間違いに注意しましょう。
「精も根も尽きる」の使い方と例文
次に「精も根も尽きる」の使い方を、例文と一緒に解説します。
とにかく疲れ果てた様子を表す場面
仕事や用事によって、とにかく疲れ果ててしまった、ということを表したいときに「精も根も尽きる」を使います。
この1週間本当に忙しくて、精も根も尽きました
家事と育児に追われて、その上地域の活動にも参加しなくてはならず、精も根も尽きる日々です
取引先との会食が続いて毎晩日をまたいでの帰宅、気を使うし睡眠時間も短くて精も根も尽きています
気力が奪われて動けない様子を表す場面
「精も根も尽きる」は、体力よりも精神力が大きく削がれている場面でも使えます。
これまで息子のことをいちばんに考えて来たつもりですが、本人がそれを嫌がっていただなんて、精も根も尽きました
会社のために、と今まで頑張って来たけれど、こんな仕打ちを受けるとは一気に精も根も尽きたよ
あなたにそんなことを言われるとは思っていなかった、これまでのことを思い返すだけで精も根も尽きました
精神的な気力を奪われてしまって、その落胆から動けなくなってしまうことも「精も根も尽きる」で表せます。
「精も根も尽きる」の言い換えに使える類義語
次に、「精も根も尽きる」と似た意味を持つ類義語について解説します。
疲労困憊
「疲労困憊(ひろうこんぽい)」とは、体力的に大きく疲れたことを意味する言葉です。
昨日は子供の運動会でした、保護者参加のリレーですっかり疲労困憊です
田中君はいかにも疲労困憊という顔をしているね、仕事が多すぎるのではないのか
あの日の私は疲労困憊で、街中でばったり会った田中君にろくな挨拶もできませんでした
実際に体を動かしたり、多忙であちこち走り回ったり、など「何らかの理由で体がひどく疲れた」ということを表しています。
憔悴
「憔悴(しょうすい)」とは、主に体力的・精神的な疲労を表す言葉です。
奥様を亡くされた課長は、傍からみても憔悴しきっています
田中君は持病が悪化したらしく、明らかに憔悴した様子でした
私が憔悴していた理由は仕事だけではありません、プライベートの悩みも抱えていました
「憔悴」には、「精神的な疲労や、病気のためにやつれる」という意味があります。「憔悴」のイメージは、全体的に覇気がなく、やせ細り、顔色も優れず、元気がない、などです。
綿のように疲れる
「綿(わた)のように疲れる」とは、まるで体が自立できない「綿」になってしまったような、ひどい疲れを表します。
私はこの3日間、ろくに眠ることもできず、本葬していた、綿のように疲れていた
彼はこのところ、綿のように疲れているように見えます
「綿のように疲れる」は比喩表現です。実際に、その人が自分の足で立てているかどうかは問題ではありません。
まるで綿のように、今にも倒れてしまいそう、という様子を「綿のように疲れる」と表現します。