なお の意味
「なお」は、「ますます」・「さらに」のような強調の意味で使われる他、「なおかつ」といった使い方のように補足する意味でも使われます。
そこから、文章中や文末において、前述の内容を補足説明したり、注釈を加えたりするときに、文頭に置く接続詞としても使われるようになったものと思われます。
接続詞としての「なお」の例文
「なお」の使い方
「なお」という言葉は「尚」と書かれることもあり、「今の状態を延長して、さらに」という意味があります。
文章でも口頭でも使うことができ、相手へこれまで伝えていることにプラスして伝えたいことがある場合「なお、」という言葉を使うことで、付け加えて理解してもらうことを期待する言葉です。
あくまでも「プラスアルファ」「付け加え」という意味で「なお」を使いますので、それまで伝えていたことと関係の無いことや、結びつけることが難しい内容には使うことができません。
たとえば「今回の社員旅行の費用は会社にて負担しますのでご安心ください。なお、個人のお小遣いについては各自ご負担をお願いいたします」などと使うことができます。
「なお」と「また」の違い
「なお」という言葉には類似する表現が多く存在しますが、「なお」と全く同じ意味で使える言葉はほとんどありません。
言い換えるとすれば「また」でしょう。やはり基本となる情報を伝えた上で「また」という言葉で追加したい情報を提供することができます。
「なお」と混同しやすい言葉
なおさら(尚更)
「なお」と「なおさら」はとても似た言葉ですが、意味は異なります。「なおさら」というのは「今までに増して」という意味です。
「なお」のように「付け加える」という意味ではありません。
なおかつ(尚且つ)
「なおかつ」という言葉には「その上に」「さらに」「それでもまた」という意味があります。
「なおかつ」という言葉は「なお」と「かつ」が組み合わさった言葉です。
「かつ」というのは、「前後の言葉をつなぎ合わせて、前後どちらの言葉も尊重する」という働きがあります。「仕事は一生懸命かつ安全に取り組んでほしい」などと使われ「一生懸命も安全もどちらも同じくらい大切にしてください」ということを表しています。
そんな「かつ」が「なお」と合体した「なおかつ」は「現在の状態の延長でありながら、さらに〜」という現状に着目しながらも、その上に尊重しなければならないことを表す言葉です。