目次
遅ればせながら の意味と使い方・例文
「遅ればせながら」という言葉は、「遅れる」+「馳せる」(走るの意)に「ながら」(〜ではあるけれどもの意)が付いたもので、本来の意味は「遅い走りではあるが」とか、「遅れて駆けつけたが」ですが、現在では「遅くなりましたが」、「遅れましたが」という意味合いで使います。
「遅れる」は日常的に使われる言葉であり、「ながら」も同じ意味では「勝手ながら」・「残念ながら」というようによく使われます。
「遅ればせながら」を使うときの注意
「遅ればせながら」というのは「ある期限から遅れている」という状況が前提で使われる言葉です。
仕事上の期限を過ぎている場合や、お礼やお詫びを言うべきタイミングが過ぎてからとりかかる様を表します。
しかし、「遅ればせながら」という言葉は「期限やタイミングを過ぎている」ということと「恐縮している」という気持ちを伝える言葉にすぎません。
そのため、仕事や人間関係で「遅れてはならない期限に遅れた」「逃してはならないタイミングを逃した」という場合は「遅ればせながら〜いたしました。対応が遅くなり大変申し訳ございませんでした」などのお詫びの言葉が別に必要となります。
遅ればせながらの例文
「遅ればせながら」と「遅まきながら」の違い
「遅ればせながら」に似た言葉で「遅まきながら」という言葉があります。
使われる状況やその心情に違いがあるものの、一般的にはほぼ同じ意味として使われていることが多い言葉です。
「遅ればせながら」とは他の人より遅れてその場所に駆けつけることです。
一方「遅まきながら」は漢字にすると「遅蒔」と書き、元々は「時節に遅れて種を蒔くこと」を表す言葉でした。「遅まきながら」という言葉に恐縮するニュアンスは無く、単に「自分が遅れてしまった」ということを表します。
「遅ればせながら」の類語・別の言い方・言い換え
「遅ればせながら」という言葉にはいくつかの類語があります。その時の状況や心情によって使い分けることが大切です。
「遅くなりましたが」
とてもシンプルでわかりやすい表現です。「遅くなりましたが、ご挨拶に参りました」などと使うことができます。
「遅ればせながら」のように、自分が恐縮するイメージよりも、状況的に遅くならざるを得なかった場合に使われることが多いでしょう。
「出遅れながら」
そもそもスタートが遅れてしまった場合や、何かに着手すること自体が遅れてしまった時に「出遅れながら」という言葉を使います。「遅ればせながら」に比べると「最初の取りかかり」にスポットを当てて伝える言葉です。