「より・から」の意味とは
「より」「から」はどちらも「その場所や時間が起点となる場合」に使われます。
「午後から(より)会議を始めます」は、午後という時間を起点として会議が始まるという意味です。同様に「公園から(より)スタートして、ゴールは山頂です」も、公園という場所を起点として、ゴールの山頂までの道のりが示されます。
これらは「より」を「から」に変えても日常的な意味は同じです。
※ただし、「内閣公用文作成要領」では「より」は比較を用いる場合にのみ使い、時や場所の起点には「から」しか使わないとされています。
以下では「より」を比較について用いる場合について解説します。
「より」には比較する意味がある
「から」は、何かの起点となる意味しかありませんが、「より」にはもうひとつ別の意味があります。それは「何かと比べて」という意味です。
「彼は私より背が高い」「昨年より気温が低い」など、何かと何かを比較したことを言葉にする場合に「より」が使われます。何かを起点としていることを指す「より」との区別は、前後の会話や文章によってすることになります。
「より・から」 の使い方
「より」と「から」は、どちらも似た役割をする言葉です。そのため「より」と「から」をどのように使い分ければ良いのか迷ってしまうという人は多いでしょう。以下では「より」と「から」の違いや、使い分けのポイントについて解説します。
「より」と「から」の違いはニュアンス
日常的な「より」と「から」の違いは言葉が持つニュアンスです。「より」は硬い文や改まった丁寧な言い回しのときに使われることが多く「から」に比べてやや上品な言葉遣いのように感じられます。
一方、「から」は、日常会話では「より」よりも頻繁に使われます。
その点から、「より」はどちらかといえば文章向き、「から」は会話向きと言えるでしょう。ただし、明確な使い分けのルールがある訳ではありません。厳密な文章や格式の高い場面以外では自分の判断で使い分けることができます。
フォーマルな場での案内や、スピーチなどでは口頭であっても「より」が優先して使われることが多いです。これは「より」が持つ言葉のニュアンスが、「から」よりも上品であることが理由と考えることができます。
「より・から」を使った例文
「より」がよく使われる例
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※ 後半の「から」は選択対象を示す格助詞です。
※ 後半の「から」は選択対象を示す格助詞です。
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日頃より格別なるご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
これより先は、写真・ビデオの撮影をご遠慮ください。
「から」がよく使われる例
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ご出産おめでとう。心からお祝い申し上げます。
日頃から色々とお世話になり、とても感謝しています。
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