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「ご尽力」の意味
「ご尽力」は「ごじんりょく」と読みます。「ご尽力」とは「力を尽くす」という意味の「尽力」に、丁寧語の「ご」を付けた敬語です。
この場合の「力」とは腕力ではなく、仕事や勉強、もしくは人のへ気遣いやその人が持っているスキルを充実させることを指します。
「ご尽力」の使い方
「ご尽力」は主に、継続的な努力 という意味と人のために励むという2種類の意味で用いられます。
継続的な努力を表す「ご尽力」
「継続的な努力」とは、何かの目的や目標を達成するために、力を注ぎ続けることです。
つまり一定期間の時間、力を注ぎ続ける必要があります。
たとえば「○○主任は私の資格試験期間中、雑用を請け負ったり、仕事の代行をしてくれたりとさまざまなご尽力をくださいました」という言葉は、「試験期間中」という一定の時間中「ご尽力」が継続されていたことがわかります。
人のために励むという意味の「ご尽力」
「人の為に励む」とは、自分以外の誰かのために、力を注ぐことです。
こちらの「ご尽力」には、時間は関係なく、一瞬であってもその人のために力を注いだことであれば使うことができます。
たとえば「○○様は、弊社と先方を繋ぐきっかけを作ることにご尽力をしてくださいました」であれば、特に期間の設定はなく、○○様が人のために力を注いだということだけがフォーカスされています。
自分が力を注いだことは「尽力」
「ご尽力」は丁寧語の「ご」がついているので敬語として使います。つまり、目上の人や自分以外の人が力を注いでくれたことは「ご尽力」です。これを、自分が力を注いだ、あるいは力を注ぐという意味で使う場合は、丁寧語は使わず「尽力」と言います。
「ご尽力」をつかうときの注意点
「ご尽力」という言葉は、使いなれるととても便利に感じやすいものです。特にビジネスシーンでは、目上の方が力を注いでくれたことであれば基本的には「ご尽力」を使うことはできますが、いくつかの注意点も理解しておきましょう。
軽い手伝いには「ご尽力」を使わない
「ご尽力」という言葉の「尽」という文字に注目しましょう。「尽」という文字には「すべて出しきる」という意味があります。そのため、比較的軽い手伝いや、相手の実力に比べて簡単な内容の場合は、「ご尽力」という言葉が失礼になります。
ちょっとしたお願いごとに応えていただいたときや、自分ではできないことであってもその相手にとっては簡単と思われることである場合は、「ご尽力」よりも適した言葉を使うようにしましょう。
「ご尽力」の言い換えに使える類語
「ご尽力」という言葉に似た意味を持つ熟語はいつくかあります。類語を知っておくことで、状況に適した言葉でお礼やお詫びを伝えやすくなりますので、この機会に知っておきましょう。
「お力添え」
「お力添え(おちからぞえ)」とは、相手が自分に力を貸してくれたという意味です。相手の力を添える、という意味ですので、「ご尽力」よりもやわらかいニュアンスで使うことができます。
「お力添えをいただき誠にありがとうございます」などと使うことで、力を貸してもらったお礼とすることもできます。
「ご支援」
「ご支援」という言葉も、「ご尽力」と似た意味を持っています。応援をするという意味の「支援」に、丁寧語の「ご」をつけて、相手が自分を応援してくれたということを表す言葉です。
ただし「ご支援」は、単純な応援だけでなく「金銭的な助け」という意味も含んでいます。そのため状況や相手によっては「ご支援」という言葉の意味を、金銭的援助と受け取る場合もあることを知っておきましょう。