近況報告の意味と使い方・内容と書き方例文

「近況報告」の意味と使い方

まずは「近況報告」の意味と使い方について解説します。

「近況報告」とは「近頃の様子を知らせる」

「近況報告」とは、最近の自分の様子を相手に知らせることです。近況報告の方法には対話や手紙、メールなどがあります。

「自分の近頃の様子」と言ってもさまざまですが、近況報告の内容は相手によって異なります。どんな相手にも共通するのは以下の3つです。

・自身の現状
・取り組んでいること
・今後の予定

この3つを軸に、相手先によって伝えなくてはならないこと・伝えたいことを付け足していくと良いでしょう。

内定先にメールや手紙で送る「近況報告書」

内定をもらった企業へ向けて、近況報告をするのは、基本的に内定先から近況報告を求められた時です。内定先への近況方向のほとんどは手紙やメールなど、文章で行います。

企業が内定者に近況報告を求める理由は以下の3つです。

・モチベーションの変化がないか確認したい
・健康状態の変化などで辞退の可能性がないことを確認したい
・内定者の人となりを知りたい

これらの企業の目的を満たせるような近況報告を書くよう意識します。

身内や友達同士・同業者間などで行う集い「近況報告会」

「近況報告会」とは、名前の通りお互いの近況を報告しあうための集まりです。集まるメンバーは身内や友人同士の他にも、同業者・同期・卒業生など、企業や学校を主体としている場合もあります。

近況報告会は、メンバーによって報告する内容が異なりますが、主には先に挙げた「自身の現状・取り組んでいること・今後の予定」などがメインです。

「近況報告書」の内容と書き方

次に、メールや手紙で送る「近況報告書」の内容と書き方について解説します。

あらかじめ少なめの文字数を目安に設定する

「近況報告書」は、比較的少ない文字数を目安にします。自分のことについての文章は、書き始めると案外長くなりがちです。あらかじめ少なめの文字数を目安に設定しておくくらいでちょうど良いでしょう。

また、内定先への近況報告書の場合は、先方が数十人~100人前後の近況報告書を読むことを想定して、簡潔で少ない文字数を心がける必要もあります。

目安の文字数は200字~多くても500字ほどです。500字を超えると一気に長文と感じやすくなるので注意しましょう。

タイトルは「近況のご報告」で良い

「近況報告書」を手紙やメールで送る場合のタイトル・題名は「近況のご報告」で問題ありません。「近況報告」「近況報告書」などの書き方も良いでしょう。

メールの場合は、タイトルの前に【○○大学○○学部 田中一郎】など、自分がどこの誰であるかを付け加えておくと親切です。

先方はたくさんのメールを受信するので、一目で誰からの何のメールかがわかると読み飛ばされる心配もありません。

報告内容は具体的に書く

「近況報告書」に書く内容は、できるだけ具体的に書くように意識します。できるだけ少ない文字数で書く上に、具体的に書かなければならないため、下書きをするのがおすすめです。

たとえば、自分の体調を報告する場合に、「元気です」では具体性がありません。どんな風に元気なのかを文字にする必要があります。

「体調は万全です。特に風邪などの症状もなく、これと言った不調もございません」など、相手が読んだときにこちらの様子が想像できるような文章を心がけると良いでしょう。

言葉遣いや誤字脱字に注意する

内定先に送る「近況報告書」は、他の提出書類と同様に誤字や脱字、言葉遣いにも注意が必要です。確信が持てない漢字は調べて書く、敬語は尊敬語と謙譲語が正しく使われているかを確認してから書く、など念には念を入れます。

特に、メールで近況報告を送る場合は思わぬ変換ミスが発生しやすくなります。また、予測変換などにも注意しましょう。

いずれもミスも、書き終えた後に、一度声に出して読み上げることで防ぐことができます。送信前に必ず読み返すようにしてください。

「近況報告」の英語表現

次に、「近況報告」の英語表現について解説します。

「近況報告」は英語で「My latest update」

日本語の「近況報告」を意味する英語表現はいくつかあります。中でも「近況報告」のニュアンスに近いのは「latest update」です。「My latest update」は直訳すると「最新の私の報告」なので、「近況報告」と解釈することができます。

My latest update is that I caught a cold.(最近は風邪をひいていました)

We caught up on each other’s lives.(私たちはお互いの近況報告をしあった)

「catch up」も「近況報告」の意味で使えます。「catch up」は直訳すると「掴みあげる」ですが、これは自分と相手が会っていなかった期間の中から何かを掴み上げて話す、というニュアンスの言葉です。

「catch up」は日本語の「最近どうしていたの」に近い表現なので、企業に宛てる場合は「latest update」の方が良いでしょう。

近況報告の例文

次に、近況報告の例文をご紹介します。

新卒内定先へ送る近況報告の例文

タイトル:【○○大学 田中一郎】近況のご報告

いつも大変お世話になっております。
○○大学の田中一郎でございます。

本日は、ご依頼をいただきました私の近況についてご報告させていただきます。

・私の現状について
体調、環境共に変わらず過ごしております。大学では必要な単位は取得し、現在は残りの授業を受けているところです。研究課題は○○についての卒業論文を作成しております。

・現在の取り組みについて
貴社へ入社してから役立てばと考え、○○の勉強を開始いたしました。勉強を開始してからは○○についてさらなる興味が生まれ、○○の資格取得を目指したいと考えております。

・今後の予定について
貴社への入社までの時間を有意義に過ごすために、○○に取り組もうと考えております。社会人となってからは、自由になる時間も限られてくるかと思いますので、今のこの時間を無駄にしないようしっかりと計画を立てようと検討しております。

以上です。

貴社への入社が待ち遠しくもありますが、社会人として貴社のお役に立てるような成長ができるか不安もあります。精一杯努力いたしますので、何卒ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

転職内定先へ送る近況報告

タイトル:【令和4年1月入社予定 田中一郎】近況のご報告

いつも大変お世話になっております。
令和4年1月付で、貴社へ入社予定の旨ご連絡をいただいております、田中一郎でございます。

本日は、以前お約束いたしておりました私の近況についてご報告いたしたく存じます。

・私の現状について
体調、環境共に変わらず過ごしております。現在の職場では年内での退職が問題なく正式に決定いたしました。
今月に入ってからは、同僚へ仕事の引き続きを行っており、併せて取引先へ退職のご挨拶も進めております。

・現在の取り組みについて
面接の際に人事部長佐藤様より、私の語学力を貴社での仕事に役立ててほしいと言っていただきました。そのため、先月より現在以上の語学スキルを身に付けるべく、講師についてマンツーマンで語学力の向上に励んでおります。

・今後の予定について
まずは、現在の職場で年内を精一杯過ごして参ります。また、新年と共に貴社で新しいスタートが切れることを念頭に置き、ひとつでも多くのことを学ぶという気持ちを失くすことがないよう徹底する所存です。
もちろん、元気な体で入社できるよう健康管理にも引き続き留意して参ります。

以上です。

貴社への入社が待ち遠しくもありますが、長く務めた現在の職場との別れがさみしい気持ちもございます。
快く送り出してくれる仲間のためにも、最後までしっかり勤めて今年を締めくくります。

同窓会の通知を送る先生への近況報告の例文

鈴木先生

ご無沙汰いたしております。
○年卒業の田中一郎でございます。

初夏の香りがするこの頃、鈴木先生におかれましてはご健勝のことと存じます。
本日は「○年卒業生同窓会のお知らせ」をお送りしたく、ペンをとりました。
同封いたしましたご案内状をご覧の上、ぜひご出席くださいますようお願い申し上げます。

卒業から○年が経ち、私も○歳となりました。
今は○○に勤務をしており、毎日○○の仕事に携わっています。
仕事仕事の毎日で、まだ独り身ですが、私なりに独身生活を謳歌しているつもりです。
今の楽しみは、同窓会で鈴木先生やクラスメイトのみんなに会うことで、今から当日が待ちきれない思いです。

それでは、当日会場で変わらずお元気な鈴木先生にお会いできることを心から楽しみにしています。

介護施設で家族に宛てる近況報告例文

佐藤様

いつも大変お世話になっております。
介護施設○○で、佐藤まこと様を担当しております、介護士の田中一郎でございます。

本日は佐藤まこと様の近況についてご報告させていただきます。

佐藤様は前回ご家族がいらした時と変わらず、毎日お元気に過ごされています。
前回ご報告したように、毎食しっかりと召し上がってくださいますので、私も安心しております。

ただその一方で、水分をあまり進んでは摂られないことが気がかりです。
このことは介護士同士で共有しており、気がついた者が都度、水分を摂っていただくようお声掛けはしておりますが、
次回ご家族様がいらっしゃる時にも、一言添えていただけますと幸いです。

今回のご報告は以上でございます。

日差しが暑く感じる日も増えて参りました。
ご家族の皆様もどうぞご自愛くださいませ。