目上との飲み会マナー!無礼講の会話とは?

目上の人との飲み会マナー

仕事の関係で、目上の人とお酒の席に着くことがあります。そんなときによく「今日は無礼講で」と言われますが、無礼講とはどの程度まで許されるのでしょうか。

以下では「無礼講」と飲み会のマナーについて解説します。

無礼講とはリラックスした様子のこと

「無礼講(ぶれいこう)」とは「身分や地位を気にせず楽しむお酒の席」を意味します。つまり、目上の人が「無礼講」という場合、下の立場の人へ「リラックスして楽しんで」と言っているのです。

失礼をはたらいて良いという意味ではない

「リラックスをして楽しんで」という意味で「無礼講」と言われても、それは失礼なことをしても良いという意味ではありません。

「無礼講」は目上の人が下の人のことを気遣っているだけで、何をしても許されるということではないのです。

最低限のマナーを守りつつ、お互いの親睦を深めようと努力をしあうことが、いわゆる「無礼講」と考えておくと良いでしょう。

無礼講で勘違いしてはいけないこと

飲み会に慣れていない人は、無礼講と言われて思わぬ失敗をすることがあります。

ハラスメント行為は厳禁

当然のことですが、無礼講と言われてもハラスメント行為は厳禁です。

  • セクハラ
  • パワハラ
  • アルハラ(アルコールハラスメント:お酒を強要する行為)
  • その他のハラスメント

無礼講と言われたことによって、日頃できない話をしたいと考える人は多いでしょう。しかし、それは相手が嫌がることであってはいけません

自分に悪気がなくても、相手が不快と感じればそれはハラスメントとなることを覚えておきましょう。

泥酔・酩酊はしない

無礼講と言われたことで楽しくなり、いつもよりお酒が進んでしまうこともあるかもしれません。

しかし、目上の人との飲み会で、自分がわからなくなるほど飲みすぎるのはマナー違反です。

自分の意識があったとしても、周囲が対応に困るような泥酔や酩酊はしないよう、お酒の量に注意しましょう。

人や料理・店を批判する会話は避ける

無礼講と言われた飲み会であっても、相手や周囲の人を不快にして良いということはありません。特定の人のことを悪く言ったり、お店や料理の批判など、ネガティブな話題を避けるのもマナーです。

お酒が入ったことで、感情が高ぶり、ついネガティブなことを言いたくなる人もいるかもしれません。そんなときは周囲の人が別の話題を振るなど、フォローすると良いでしょう。

プライベートに踏み込まない

無礼講であることで、いつもはあまり話せない目上の人のことをたくさん知りたくなる、という人もいるでしょう。

ある程度の質問を投げかけるのは良いでしょうが、あまりにプライベートなことを目上の人に聞くのはマナー違反です。

たとえば、目上の人が自分からは話していないプライベートな話題は極力避けた方が無難です。質問をして、相手が少し答えにくそうにしているようであれば、別の話題に変えた方が良いでしょう。

飲み会での会話が弾むコツ

目上の人が設けてくれた「無礼講の飲み会」を有益に過ごすためには、会話が弾むコツを知っておく必要があります。

以下では、そのコツについて解説しています。

相手に聞きたいことはまずは自分が話す

まず、相手に答えて欲しい質問がある場合は、最初に自分がそのことについて話します。

× 社長のご趣味は何ですか?
〇 私は音楽を聴くのが趣味なのですが、社長のご趣味は何ですか?

× 部長は休日は何をしていらっしゃるのですか?
〇 私は休日になるとドライブに出るのが習慣なのですが、部長はどのようにして休日を過ごしていらっしゃるのですか?

相手に質問だけを投げかけるよりも、まずは自分が答えてから質問を振った方が相手は話しやすくなります

相手の話にリアクションを取る

目上の人との会話に限ったことではありませんが、相手の話には積極的な相槌を打った方が会話は弾みます。

  • はい、えぇ
  • そうなんですか
  • 驚きました
  • そういうことだったのですね
  • 知りませんでした
  • 教えてください
  • それからどうなったのですか
  • 続きが気になります

これらは相槌の一例です。ポイントは「はい、えぇ」以外の言葉をたくさん使うことでしょう。

相手が「話を聞いてくれている、興味を持ってくれている」と思えるような相槌を打つのは、コミュニケーションマナーのひとつです。

飲み会で話すテーマ

普段目上の人とあまり深く話したことがない人にとっては、そもそも何について話せば良いのかすらわからないかもしれません。

目上の人が相手であっても、無礼講の飲み会なのであれば少し勇気を出して話題を振ってみても良いでしょう。

  • 仕事の話(ただし強要はNG)
  • 休日の過ごし方について
  • 最近始めた新しいこと
  • 飼っているペットの話

これらの話題であれば、失礼になることはほぼないでしょう。

「自分が先に答えてから話題を振る」「相手が話し始めたら積極的な相槌で話を促す」という2点ができていれば、ある程度会話は弾むかもしれません。