短い手紙の書き方・例文11パターン!香典郵送のお悔やみも

短い手紙の書き方

友人や知人、親戚やお世話になっている人へ「ちょっとした、簡単で短い手紙」を添えたいと思う場面があります。しかし、手紙を書く習慣がない人はどのように書けばよいかわからないものです。

以下では、主に物や書類、または金銭に添える簡単で短い手紙の書き方について解説します。

添え状には一筆箋を使う

物や書類を送る際に添える手紙は、「一筆箋(いっぴつせん)」に書くのがおすすめです。一筆箋とは、5行前後の細長い便箋のことで、ちょっとした添え書きに使われます。文具店などで、便箋の売り場に置かれていることが多いようです。

一筆箋にはさまざまなデザインのものがあるので、一筆箋を使うシーンのイメージに合ったものを選ぶと良いでしょう。

ちなみに、一筆箋は「あくまでも添える手紙」を目的としているため、専用の封筒は付属されていないことがほとんどです。

縦書き・横書きは一筆箋のデザインによる

一筆箋は縦書き・横書きが決まっているものとそうでないものがあります。無地のものであれば、縦横のどちらで書いても問題ありません。

ただし、相手が目上の方で少しかしこまった手紙にしたい場合は「縦書き」の方が良いといわれています。

一筆箋のデザインで縦横が決まっている場合は、デザインに沿って書くようにしましょう。

一筆箋の文章は3行~5行程度に収める

一筆箋は短い手紙を目的とした便箋です。そのため、1枚の中にすべて収める必要があります。挨拶と用件だけを書けば一筆箋は埋まってしまうため、簡潔に書くことが重要です。

万が一、伝えなければならない情報量が一筆箋で足りない場合は、通常サイズの便箋に書き換えて封筒に入れて添えるか、電話やメールなどを使って伝えるようにします。

相手の名前を少し高い位置に書く

一筆箋の最初には、相手の名前を書くのが一般的です。この相手の名前は、縦書きの一筆箋なら向かって右上の少し高い位置に書きます。横書きの場合は、向かって左上のいちばん上の行に書きます。

相手の名前を少し高い位置に書くのは、相手を敬っている気持ちの表れです。

相手のとの関係性にもよりますが、親しい仲でも文章内では敬称を使うという風習もあるため「〇〇様」と書いた方が安心でしょう。

本文は相手の名前より1文字分下から書く

相手の名前を書いたら、次の行から本文を書き始めます。

縦書きの場合、本文は相手の名前から1文字分下がった位置から書き始めます。横書きの場合は、1文字分右に寄ったところから書き始めましょう。

この、相手の名前から1文字分下げて書くのは、文章内で相手に対してへりくだっている様子を表すためのものです。特に相手が目上の方の場合は、きちんと1文字分空けて書き始めるようにします。

短い手紙の例文

以下では、短い手紙を添えることが多いシーン別に例文をご紹介します。

香典を郵送する際のお悔やみ

親戚や知人の葬儀に参列できない場合、お香典を郵送することがあります。

お香典は現金であるため、現金書留封筒で郵送しなければなりません。その際は、香典だけを送るのではなく、遺族へ向けた簡単な手紙を同封するのが一般的です。

佐藤様
この度は〇〇様ご逝去に接しお悲しみをお察し申し上げますとともに衷心より哀悼の意を表します
遠方のため駆けつけることができず大変心苦しく存じます
〇〇様のご冥福を心よりお祈りいたします

佐藤様
〇〇様のご訃報を受け大変驚いております
お別れに駆けつけることができず残念です
〇〇様の生前のお姿を偲び心よりご冥福をお祈りいたします

簡単なお礼の手紙

相手から受けた好意や贈られた品物に対して、お礼のみを伝える場合は一筆箋ではなく通常の便箋を使用します。お礼の品物を贈る際の添え状とする場合は、一筆箋が良いでしょう。

【お礼の品は贈らずお礼のみを伝える場合】
〇〇様
日に日に日差しがまぶしく感じられるようになりました。〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
先日は大変貴重な〇〇をいただき、誠にありがとうございました。
瑞々しい触感とほのかな甘み、家族で美味しくいただきました。
本来であれば伺って直接ご挨拶をするべきではございますが、まずはお礼だけでもと思いペンをとりました。
季節の変わり目でございますので、どうかご自愛くださいませ。

【お礼の品と添え状を贈る場合】
〇〇様
先日の〇〇の件では大変お世話になりました。心ばかりではございますが、お礼の品をお贈りいたします。お口に合えば幸いです。
この度は誠にありがとうございました。

友人へのカジュアルな手紙

友人への手紙は、比較的自由に書いて問題はありません。ただし、親しい相手へ送る手紙であっても、文面上では相手を敬う表現が手紙の習慣とされています。

〇〇さん
寒い日が続きますが元気にしていますか。
こちらは変わりなく、家族みんな元気に過ごしています。
特に用事があるわけではないのですが、ふと〇〇さんのことを思い出し、たまには手紙を書いてみたくなりました。
昨年は新型コロナの影響が大きく、とうとう会えずじまいでしたね。毎年恒例となっている〇〇さんたちとの忘年会も断念せざるを得ない状況で、何とも寂しい年越しとなりました。
この状況がいつまで続くかは誰にもわからないのでしょうが、1日も早くまたみんなでわいわいと楽しい時間を過ごせる時まで、お互い元気でいましょう。
どうかくれぐれもご自愛ください。
会える日を楽しみにしています。

品物に添えるほんの気持ちの手紙

かしこまった贈り物でない場合でも、一筆添えると喜んでくれる人もいます。この場合は一筆箋を使って、ほんの一言書くのが一般的な習慣です。

〇〇さん
テレビで見た〇〇をお取り寄せしてみました。私の家族には大変好評だったので、おすそ分けです。冷やして召し上がってください。

〇〇さん
先日頼まれていた〇〇です。中身をご確認いただき、何かあればいつでもご連絡ください。

書類送付時の簡単な手紙

ビジネスシーンでは、顧客や取引先へ書類を郵送することが多くあります。この際も書類だけ送るより、何か一言添えた方が丁寧な印象を持ってもらいやすくなります。

〇〇様
お世話になっております。
先日お話しした〇〇の書類をお送りいたします。ご査収の上、お気づきの点などございましたらご連絡ください、
何卒よろしくお願い申し上げます。

〇〇様
いつも大変お世話になっております。
この秋に発売される、弊社の新商品カタログをお送りいたします。今回の新商品は大変スマートなデザインで、機能も充実いたしております。ぜひご覧ください。

結婚式での一言メッセージ

結婚式では参列者に短い手紙を書いてもらい、披露宴でランダムに紹介するという演出がなされる場合があります。短い文章の中に、新郎新婦への御祝の言葉を効率良く書くのがポイントです。

ご結婚おめでとうございます。
お二人の交際を心から応援していました。今日はいつもに増して美味しいお酒が飲めそうです。
本当におめでとう、末永くお幸せに。

ご結婚おめでとうございます。
今日という大切な日にお招きいただき大変光栄です。
どうか末永くお幸せに、心よりお祝いを申し上げます。