5月(皐月)の挨拶
5月は春から夏へと季節が移り行く時期です。手紙の文頭で行う時候の挨拶では、「新緑」「立夏」「晩春」などを使えば、穏やかな春の日差しが去り、夏へ向けて日差しが強くなる様子を表すことができます。手紙の挨拶文は、その月の「上旬・中旬・下旬」で変わるので、手紙を書く時期に合ったものを選ぶようにします。
5月上旬
5月上旬は「新緑の侯」「立夏のみぎり」「初夏の候」などを使います。5月上旬はすでに日差しや暑さが強い日もあり、まだ暑さに慣れていない体が戸惑う季節です。相手の体調を気遣う文章などと一緒に時候の言葉を使うと良いかもしれません。
他にも「新緑がまぶしい季節となりました」「牡丹の花が咲き誇る季節」など、5月ならではの自然の美しさを、そのまま挨拶文にすることもできます。
5月中旬
5月中旬は「万葉の侯」「晩春初夏の候」などを使います。5月中旬は初夏を感じる日も増え、木々の緑が鮮やかになります。その見た目の鮮やかさと比例して、暑さを感じる日も多くなることなどに触れる挨拶文も良いでしょう。
他にも「若葉の緑が美しい五月」「木々の緑が日ごとその濃さを増すこの頃」など、自然の緑が濃く色づいて行く様子を文頭の挨拶文とすることもできます。
5月下旬
5月下旬は「惜春の候」「軽暑の候」などを使います。5月下旬の日中は日差しが強く、朝夕はまだまだ冷え込みやすい季節です。朝夕は暖かかった春を懐かしんだり、日中は日差しの強さに目を細めたりする、その様子が伝わる挨拶文にすると良いでしょう。
他にも「木々の緑に夏の訪れを感じる季節」「新茶のおいしい季節となりました」など、日常の中で感じる初夏を挨拶文とすることもできます。
5月の文頭の挨拶(改まった文面の場合)
立夏のみぎり、皆様お健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
(5月5日または6日、立夏の頃)
(5月5日または6日、立夏の頃)
薫風の候、貴社益々ご繁昌の由、心よりお慶び申し上げます。
新緑の候、ご健勝にてお過ごしのこととお慶び申し上げます。
若葉のみぎり、皆様ご清祥のこととお喜び申し上げます。
(※若葉は5月前半頃まで)
(※若葉は5月前半頃まで)
青葉のみぎり、ご機嫌麗しくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
(※青葉は5月後半頃から)
(※青葉は5月後半頃から)
5月の文頭の挨拶(親しい人に書く場合)
風薫る五月になりました。GW後半のお出掛けプランは立てていますか。
初夏の風がさわやかな今日この頃、皆様お変わりございませんか。
五月晴れの空と新緑の街路樹。街歩きが楽しい季節になりましたね。
新緑の野山にさわやかな初夏の風。アウトドアが楽しい季節になりました。
夏めいて、ノースリーブに着替えました。肩をよぎる風がここち好いです。