中止のお知らせ例文と書き方の5つのポイント

中止を知らせる文の例

予定していたイベントや集まりが、事情により中止になることがあります。主催者は、中止が決定した時点で参加者へ中止の旨を告知しなければなりません。

そんなときに書くのが「中止を知らせる文書」です。以下では、中止の理由別に例文をご紹介します。

①新型コロナウィルス感染拡大防止を目的とした同窓会の中止例文

〇〇高等学校 第45期同窓会 中止のお知らせ

拝啓 時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます

さて〇月〇日に予定いたしておりました「〇〇高等学校 第45期同窓会」は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点より中止とさせていただくこととなりました

急でありかつ残念なお知らせとなり大変心苦しくはありますが 何卒皆様ご理解のほどお願い申し上げます
状況が整いましたらまた改めてご連絡させていただきます

敬具

②台風によるイベント中止例文

酒蔵見学会中止のお知らせ

拝啓 時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます

さて〇月〇日に予定いたしておりました「酒蔵見学会」は台風10号の接近を鑑み中止とさせていただくこととなりました

急なお知らせとなり大変申し訳ございませんが 皆様の安全を第一に考えた結果でございます
また改めて予定等を調整し 開催が決まりましたら改めてご連絡させていただきます

この度はご迷惑をおかけいたしますが 今後ともよろしくお願い申し上げます

敬具

③諸事情による新製品発表会の中止例文

新商品「A」の製品発表会中止のお知らせ

拝啓 時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます

さて〇月〇日に予定いたしておりました弊社の「新製品A発表会」は弊社の諸事情により中止とさせていただくこととなりました

急なお知らせとなり大変申し訳ございません
状況が整い次第あらためてご連絡をさせていただきますのでその際は何卒ご来場のほどお願い申し上げます

敬具

④新型コロナウィルス感染拡大防止を目的とした結婚式の中止例文

結婚式中止のお知らせ

謹啓 時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます
この度はわたくしたちの婚礼に際しご祝福をいただき誠にありがとうございます

突然のお知らせとなりますが新型コロナウィルス感染拡大防止を鑑み
〇月〇日の挙式を中止することと相成りました

改めてお披露目の席を設けたいと考えておりますので その際はまたご連絡させていただきます
まずは取り急ぎ中止の旨のみお知らせいたします

謹白

中止を知らせる文の書き方

中止を知らせる文書は、簡潔でわかりやすいことが重要です。以下では、中止例文の書き方について解説します。

①「中止」と一目でわかるタイトル

まずはタイトルです。誰が見ても一目で「中止を知らせる文書である」と理解できるよう意識しましょう。

ビジネス文書で頻繁に使われる「〇〇について」というタイトルでは、すぐに中止を知らせる文書であると判断できません

イベントや催しの中止は、相手の予定や都合に直接関係することです。中止となる旨を見落としてざっと目を通されてしまうと、後々に相手へ迷惑をかけることになります。

②頭語

頭語(とうご)とは、手紙を書き始める際の冒頭の言葉のことです。

  • 拝啓-敬具
  • 謹啓-謹白

このように頭語と結語(けつご・手紙の最後の文言)はセットで使います。

中止を知らせる文章であれば、「拝啓-敬具」を使うのが一般的です。ただし、結婚式の中止を知らせる文章では
よりフォーマルな印象が強い「謹啓-謹白」を使います。

③フォーマルな挨拶

次に、挨拶です。多くの人に向けた案内文では「時下ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます」などが一般的です。中止の案内は、急ぎ伝えなければならない内容であるため「〇〇の季節となりました」などの、時候の挨拶は省略します。

また、中止の文書は目上の人へ向けても良いように書きます。中止を知らせる人たちの中には、さまざまな年齢・役職の人がいると想像できるためです。

中止文を宛てる相手の中に目上の人がいない、とわかっている場合でも正式な文書として発信する場合は「拝啓」と「時下~」の挨拶が入っていた方が良いでしょう。

④中止の事実と理由

挨拶の後には、イベントや催し物を中止とする事実を書きます。この部分がいちばん重要です。どんな催しが、どんな理由で中止となるのかを明確にします。

中止の理由については、詳細に記載する必要はありませんが、読んだ人がおおよそ納得できるように書くのがポイントです。

また「延期ではなく中止」なのであれば「また状況が整いましたらご連絡いたします」など、新たな予定が立った場合についても記載しておくと親切です。

⑤結語

最後は締め文と「敬具」で終わります。締め文は、ビジネス文書でよく使われている「今後ともよろしくお願い申し上げます」などで構いません

ただし、同窓会や仲間内でのイベントなどであれば締め文を入れず、中止理由の後にすぐ「敬具」としても良いでしょう。

「敬具」は文書を締める言葉です。書面の向かって右端に位置するように書きます。また、メールでは「敬具」は使いませんので注意しておきましょう。