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「重ねて」の意味
「重」という文字は、「重複」「二重」などに使われるように、何かを繰り返すという様子を表します。それらの意味から、「重ねて」とは「再び」「さらに」「もう一度」という意味です。主にビジネス文書や改まった文章で使用します。
「重ねて」の使い方
「重ねて」という言葉は、主には御礼やお詫び、お願いをする場面で使われます。いずれの場面でも、こちら側の強い気持ちや、深く思っている気持ちを表す役割をします。
「重ねて御礼申し上げます」
相手に対してお礼を伝える場合には、「ありがとうございます」「感謝いたします」「御礼申し上げます」などの言葉が使われます。しかし、状況や御礼の内容によっては、御礼を伝えたいことが複数あることもあります。
その場合に「○○をありがとうございました、××もありがとうございました」と書くと、ビジネス感に欠ける表現と受け取られることもあります。
「重ねてお詫び申し上げます」
「重ねて」を使うのは、御礼だけではありません。お詫びについても「重ねてお詫び申し上げます」と使うことができます。御礼のときと同様に、相手へ謝罪したいことが複数ある場合に用いる表現です。
「重ねてお願い申し上げます」
御礼やお詫びと同様に、相手に対するお願いも「重ねて」を使って伝えることができます。この、お願いの場合の「重ねて」は、複数のお願い事をしたい場合だけでなく、同じお願いを何度もする場合にも使います。
【重ねての例文】
「重ねて」の言い換えに使える類語
「重ねて」という言葉を、複数のことについて使う場合と、同じことを何度もという意味で使う場合の、それぞれの類語をご紹介します。
「改めて」「さらに」
「重ねて」を、複数のことについて使う場合の類語は、「改めて」「さらに」です。
御礼やお詫び、お願いなどの対象となることが複数ある場合に、「改めて」または「さらに」を使うと「重ねて」と同じ意味にすることができます。
- 「○○をありがとうございました。また××につきましても改めて御礼申し上げます」
- 「この度はこちらのミスにより、大変ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。またお約束の品もご用意できておらず、さらにお詫び申し上げます」
などと言い換えることができます。
「たびたび」「くれぐれも」
「重ねて」を、同じことについて何度も伝える場合は、「たびたび」「くれぐれも」などが言い換えに使える類語です。
- 「会場内では携帯電話の電源をお切りいただきますよう、くれぐれもお願い申し上げます」
- 「検査に支障がございますので、金属類はすべて外していただくよう、たびたびではございますがお願い申し上げます」
などと言い換えることができます。