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目上の人に不幸があった場合にかける言葉
目上の人の身内や親族に不幸があった場合、会ったときに一言声をかける場面はよくあります。しかし、辛い思いをしている相手に、何と声をかければ良いのかわからない、という人も多いようです。
以下では、目上の人に不幸があった場合にかける言葉やフレーズについてご紹介します。
目上の人の不幸に向けた言葉一覧
不幸があったときに向ける言葉は、主に「お悔やみの言葉」と表現されます。お悔やみの言葉は、直接的でないものが多いため適切に使わなければ意味が通じないこともあるため、その点に注意しておきましょう。
お悔やみ申し上げます
「お悔(く)やみ申し上げます」は、不幸があった際よく使われる言葉です。「亡くなった方の死を悲しみ、弔いの言葉を申し上げます」という意味で、身内が亡くなった方へ向けて使います。
課長、この度はご母堂様ご逝去と伺いました、心よりお悔やみ申し上げます
佐藤様、この度はなんと申し上げれば良いか…お悔やみ申し上げます
田中様、今回のことは心よりお悔やみ申し上げます
「お悔やみ申し上げます」は、不幸があった際の定番フレーズであるため、すんなりと口から出てくるよう意識的に覚えておいた方が良いでしょう。
この度は残念なことで…
「この度は残念なことで…」も、不幸があった場面でよく使われます。「お悔やみ申し上げます」に比べてさらに抽象的な表現ですが、不幸があった相手には意図が伝わりやすい言葉です。
部長、この度は残念なことで…
佐藤様、お兄様のこと伺いました、とても残念なことで…
田中様、この度は大変残念なことで…お悔やみ申し上げます
お力落としのないよう
「お力落としのないよう」とは「あまり思いつめずに、早く元気になってください」という意味のフレーズです。
お悔やみを伝えるときに「元気を出してください」とは言えないため、「力を落とさないでください」というやんわりとした言い方をします。
お父様のことを聞きました、あまりお力落としのないよう、部長もお体を大事にされてください
ご主人のことを伺いました、お辛いと思いますがお力落としのないようにされてください
お母さまご逝去とのことで大変驚きました、お気持ちお察しいたしますがお力落としのないよう…
亡くなった方と自分の関係が遠い、もしくは会ったり話を聞いたりしたこともあまりない、という場合は「お力落としのないよう」が使いやすいかもしれません。
何かお力になれることがあればおっしゃってください
「お力落としのないよう」と同様に、亡くなった方より目の前に居る人を思いやりたい場合は「何かお力になれることがあればおっしゃってください」などが良いかもしれません。
奥様のことを聞きました、私で何かお力になれることがあればおっしゃってください
お父様ご逝去と伺いました、何もできませんが、もし私でお力になれることがあればおっしゃってください
おばあ様のことを伺いました、しばらくの間大変だと思います、私でお力になれることがあればおっしゃってください
「力になれること」が何を指すのかは、状況と相手との関係性によります。
目上の人に不幸があったときのNGワード
最後に、不幸があった目上の人へ向けるべきではない言葉について解説します。
早く元気を出してください
不幸があって落ちこんでいる目上の人に対して「早く元気を出してください」は言わない方が良い言葉です。
相手は大切な身内を亡くして悲しんでいるのですから、他人が「早く元気を出して」と言っても「難しい」と思う可能性が高いでしょう。
重ね言葉を使った励まし
重ね言葉とは「ますます」「どんどん」「次々」など、同じ音を重ねて使う言葉のことです。不幸事には、この「重ね言葉」は使えません。
「重ね言葉を使うと、不幸がまた起きる(不幸が重なる)」という意味となり、縁起が悪いとされています。お悔やみの言葉をかけるときも注意が必要です。
相手を励まそうと、悪気なく言ってしまうフレーズはたくさんあります。しかし「季節はこれからどんどん良い気候になりますよ」など重ね言葉を使ってしまわないようにしましょう。