花嫁の手紙の例文と書き方(父親へ)

花嫁の手紙の例文と書き方(父親へ)

花嫁の手紙は、まず、両親への感謝の辞、次に、思い出のエピソード、最後に、新婚生活への抱負、という構成で書くと良いでしょう。父親または、どちらか一方に向けて書く場合も同様です。

花嫁の手紙は、披露宴の席上で読み上げることが基本ですので、むずかしい表現や漢字熟語はなるべく使わず、自分が読みやすく、聞く人の耳にも自然に入っていく文章にしましょう。

また、できるだけ短く、しかも単純な内容にまとめた方が、聞く人の印象に残ります。エピソードなどは、話したいことがたくさんあっても、話題やテーマをひとつに絞りましょう。

花嫁の手紙の書き方

結婚式の定番と言えば、花嫁から父親への感謝の手紙です。花嫁からの手紙は結婚式に参列している人々の胸にも残る、大変感動的なシーンとして知られています。

しかし、いざ自分が書くとなると何をどのように書けば良いものかと迷ってしまうのではないでしょうか。

参列者へ向けた挨拶

これは必ず書かなければならないことではありませんが、これから父親に宛てた手紙を読むことを参列者に伝える一文があっても良いです。

結婚式では新郎の挨拶はありますが、新婦の挨拶というのは特別設けられていないことがほとんどです。そのため、父親への手紙を読むタイミングで参列へのお礼と交えて挨拶をしても良いでしょう。

「本日はご多用の中ご出席をいただき誠にありがとうございます。この場をお借りしまして、父への手紙を読ませていただきます。」などと一言添える程度で構いません。

父親へのお礼の言葉

手紙の始まりは、父親へのお礼の言葉です。

「お父さん今まで私を育ててくれてありがとう」「長い間お世話になりました」など、手紙の中でいちばん伝えたいお礼の気持ちを冒頭に書きます。

言葉遣いは普段の口調でも敬語でも構いませんが、普段の口調で父親に語りかけるようなお礼の方がより気持ちが伝わりやすいでしょう。

大勢の参列者の前で手紙を読むのは大変緊張します。そのため難しい言い回しを使った手紙よりも、普段通りの言葉を使った手紙の方が読みやすいですし、出席者も感情移入しやすいかもしれません。

父親との思い出のエピソード

次は父親とのこれまでの生活を振り返り、印象的なエピソードを書きます。

「私が反抗期で口答えばかりしていたときは、良くケンカしましたね。それでも私のことをいつも心配し続けてくれたお父さんのこと、本当はずっと大好きでした」など、以前は言えなかったことを言葉にして伝えるのも良いでしょう。

古いエピソードが思い出せないときは、「わたしが結婚すると言ったとき、あんなに喜んでくれて本当に嬉しかった」など、最近のエピソードでも構いません。

このエピソードの部分はあまり簡潔にしすぎると少し寂しい手紙になってしまいます。あれもあった、こんなこともあった、とエピソードが尽きない様子を言葉にするのもおすすめです。

今後の抱負

次は父親の元を離れた自分が、今後どのような妻・女性でありたいかという抱負について書きます。

「私と○○さんも、お父さんとお母さんのような仲良し夫婦になれるよう精一杯がんばります」など、父親や両親をお手本とした女性になれるよう努力します、という抱負が一般的です。

もちろん自分が抱負として実際に持っていることであれば、どのようなことを書いても問題はありません。

「私は自分がしたい仕事をしながら、○○さんと二人でお互いを支え合いながら歩んでいきます。どうかこれからも見守っていてください」など、自立を感じさせるフレーズも人気です。

義父母へのメッセージ

自分の父親への手紙の中ではありますが、これからもう一人の父母となる義理の父母に宛てたメッセージも込めておくと喜ばれます。

「○○さんのお父さん、お母さん、いつも本当に優しくしてくださってありがとうございます。至らないところばかりの私ですが、精一杯努力しますので、どうかよろしくお願いいたします」など、簡単なメッセージで問題ありません。

結びの言葉

最後は父親へのメッセージで締めます。

「今日で私はお父さんの元から旅立ちますが、お父さんの娘であることは変わりません。○○さんと一緒に頑張っていきますので、これからも見守ってくれていたら嬉しいです」など、あまり依存しない言葉で綴ると、義父母にも印象が良いかもしれません。

花嫁の手紙の注意点

花嫁の手紙は、基本的には自由に書くことができます。しかし、注意をしておいた方が良い点もありますので確認しておきましょう。

義父母の存在を立てる

花嫁の手紙を実の父親へ書く場合、どうしても父親ばかりにスポットが当たることになります。また、父親への気持ちが強いほどに義父母をないがしろにした内容になりがちです。

そばで手紙を聞いている義父母の存在を意識して、あまり「お父さんがいちばん」「お父さんにこれからも助けて欲しい」など義父母の立場がなくなるような内容は避けましょう。

忌み言葉を使わない

冠婚葬祭では忌み言葉は使いません。これは花嫁の手紙についても同様です。忌み言葉とは縁起の悪い言葉のことを指します。

結婚式で使ってしまいがちな代表的な忌み言葉は「分かれる(別れる)」「切れる」「離れる」「帰る」「終わる」などです。「実家に帰ったときは一緒に食事に行きましょう」なども忌み言葉が使われるので注意してください。

忌み言葉の他にも、結婚式では重ね言葉が敬遠されます。重ね言葉とは「まあます」「もっともっと」「またまた」などのように、同じ言葉が続く単語を指します。

結婚式で重ね言葉を使うと、結婚式が重なる(複数回結婚する)という意味で縁起が悪いと言われているの、使わないように注意しましょう。

【花嫁の手紙例文・父親へ】

お父さん、長い間、待たせてごめんね。
私も、ようやく巣立つ日を迎えました。
28年間、わがままな私を大切に守って育ててくれたお父さんに、
今は素直に「ありがとう」と言えます。
小さいころには、お父さんのお嫁さんになるって言ってましたね。
今、私のそばにいる□□さんは、お父さんみたいな人です。
私が熱を出したとき、中華レストランで消化のいいおかゆのメニューを
ご馳走してくれたことがありました。
子供のころ、お母さんがいないときに
お父さんが作ってくれたのと同じです。
私は、これから□□さんに守られて、
□□さんと協力して幸せな家庭を作ってゆきます。
お父さん、これからもどうぞ見守っていてください。