卒業祝いの例文と書き方

卒業祝いの例文と書き方

小学校や中学校の卒業は、子供の長い成長過程における節目の出来事です。一方、高卒で就職する場合の卒業や大学の卒業は、子供の成長過程のゴールを意味します。

子供が就職するまでの間、大人は子供の健全な成長のために保護・指導する立場ですが、就職して自立した人間となった子供に対しては、大人はその成長を見守り期待する立場になります。実の子供だけでなく、孫や甥・姪に対しても同様です。

小中学校の卒業祝いと大学あるいは高校の卒業祝いとでは、このような大人の側のスタンスの違いがお祝い状の文面を特徴付けます。

端的に言えば、小中学校の卒業では、「高校に行ったら勉強にスポーツにがんばってください」というニュアンスになり、就職が決まった卒業では、「ご活躍をお祈りしています」という形になるのが一般的です。

卒業祝い文の書き方

卒業祝いの文章に、決まった書き方はありません。相手の卒業を祝う気持ちが込められていれば、特にどのような形式で書いても失礼になることはないでしょう。

しかし、行き当たりばったりで書くと文章の意図が伝わりにくくなります。卒業祝い文のおおまかな流れを把握しておいてください。

文頭にはお祝いの言葉を書く

卒業祝いの文頭には、お祝いの言葉を書きます。例えば「卒業おめでとうございます。○○さんの卒業を心よりお喜び申し上げます」などです。

お祝いの言葉を文頭に書くのは、卒業祝いを読んだ本人が、最初にお祝いの言葉を目にするための心遣いです。

せっかくのお祝いの言葉が文章の中に埋もれてしまうのはもったいないですし、文章の趣旨も伝わりにくくなります。

学生生活を振り返る

卒業祝いには、在学中のことを思い返せるような一文があると喜ばれます。

例えば「〇〇さんが、今の高校に入学するための勉強を一生懸命していたことを思い出します」や「毎日部活で大変そうだったけれど、卒業まで続けることができましたね」などです。

読んだ本人が「そんなこともあったな」と懐かしく思い返せるような内容を選ぶと良いでしょう。

今後の活躍を祈る

卒業祝いでは、卒業後の活躍を祈る文章があると喜ばれま。例えば「○○さんが、昔から目標としていた〇〇の勉強に励まれることを祈っています」や「卒業後のご活躍をお祈りします」などの言葉もおすすめです。

いずれにしても読んだ相手が、これからの将来に期待を膨らませられるような言葉を選ぶと良いでしょう。

お祝いの気持ちを書く

卒業祝いには「おめでとう」というお祝いの言葉を書きますが、できればもう少し具体的でこちらが喜んでいる様子が伝わるような文章を添えたいものです。

例えば「〇〇ちゃんがこれからどんな高校生になるのか、どんな大人になるのかと考えるとワクワクします」とか、「これからきっと楽しい学生生活が待っているのだろうと思うと私も自分のことのように嬉しくなります」などでしょう。

卒業祝いを読む相手はきっとこう思っているだろう、と想像できる内容をお祝いの言葉に添えると、嬉しさが膨らみ、これから始まる新しい生活がさらに楽しみと感じるのではないでしょうか。

再度お祝いの言葉で締めくくる

卒業祝いの最後は、お祝いの言葉で締めくくります。「卒業本当におめでとう」「ご卒業、誠におめでとうございます」などが一般的です。最後に再びお祝いの言葉で締めることで、相手は読み終わった後に良い印象が残りやすくなります。

本人との間柄によっては「今度卒業祝いの食事にいきましょう」や「近々顔見に行きます」などの一言を添えるも良いかもしれません。

卒業祝い文を書くときのポイント

卒業祝いを書くときには、注意しておきたいポイントがあります。こちらが祝っている気持ちが、間違いなく相手に伝わるよう事前に大切なポイントを確認しておいてください。

時期を外さない

お祝い事は、卒業祝いに限らず時期を外さないことが大切です。最も望ましいのは、卒業当日に卒業祝いが届くというタイミングでしょう。当日ではなくても、卒業から数日のうちには相手の手元に届くようにしてください。

あまり遅くなりすぎると、卒業祝いをもらった相手もこちらに気を使わせているのではないか、など余計な心配をしやすくなりますし、喜びが半減することもあるかもしれません。

卒業の時期や日時は前もってわかることなので、できるだけタイムリーな卒業祝いになるよう意識しましょう。

本人が喜ばない話題には触れない

卒業祝いの手紙に書く話題は、本人も懐かしく思うものや、喜ぶもの選びましょう。

例えば、本人があまり思い出したくない話題や、恥ずかしく思うような話題はタブーです。周囲としては笑い話や思い出話であっても、本人も同じとは限りません。

卒業祝いは本人が喜ぶ内容でなければお祝いとしての機能が果たせなくなります。本人が読んで懐かしく思う、または嬉しく思うような話題を選ぶようにしてください。

説教をしない

卒業祝いの文章で、説教をするのはやめましょう。「○○をしてはいけない」「○○をもっと頑張らないといけない」など、ネガティブな書き方では、お祝いの気持ちが伝わりません。

「高校では○○できたらいいね」「きっと○○できるようになるよ」など、ポジティブな言葉をかけることを意識をしてください。

卒業祝いは門出を祝うものです。お祝いの文章であるということを念頭に置いて書くようにしましょう。

忌み言葉を使わない

お祝いの文章には忌み言(いみことば)を使わないように注意してください。忌み言葉とは縁起の悪い言葉のことです。「死」「不幸」などはもちろん、間接的な意味の言葉でも捉えようによっては縁起が悪いと感じる言葉はたくさんあります。

特に卒業祝いの文章でうっかり使ってしまいがちなのは「敗れる」「失う」「落ちる」「閉じる」「枯れる」「さびれる」「火」「焼ける」「燃える」「倒れる」「飛ぶ」「こわれる」「傾く」「流れる」「つぶれる」「煙」「赤」「灰」などです。

悪気はなくても忌み言葉が含まれたお祝い文は失礼です。忌み言葉を使わず、似た意味を持つ言葉に変えて書くようにしてください。

中学卒業のお祝い状例文

ご卒業おめでとう。
中学校3年間で良い思い出ができましたか。
部活も最後までよくがんばりましたね。
高校に行っても、勉強にスポーツに、積極的にチャレンジしてください。
おじさんも私も応援していますよ。

大学卒業のお祝い状例文

ご卒業おめでとうございます。
写真を見たら、お父さんとお母さんの方が満面の笑顔で本当にうれしそう。
良い親孝行をしましたね。
立派に成長した姿を見て、じじも私も安心しました。
社会人としてのご活躍をお祈りしています。