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拝見しました の意味と使い方・例文
「拝見しました」は、先方の文書・図面・書簡などを「見せて頂きました」・「読ませて頂きました」という意味になります。
なお、「拝見」は「見る」の謙譲語ですので、同じ謙譲の「致しました」を付けると二重敬語となります。二重敬語は一般に誤った敬語の使い方とされていますので、「拝見致しました」とする必要はありません。
しかし、言葉遣いは、すべてが規則や理屈で良し悪しを云々できるものではありません。現実の会話や文書では、「拝見致しました」が普通に使われています。文書や状況に応じて、「拝見致しました」が妥当と思われるときには、あえて二重敬語にしても良いでしょう。
拝見しましたの例文
「拝見する」「拝観する」の違い
「拝見する」と同じで「見ること」の謙譲語として「拝観する」という言葉があります。
「拝観する」というのは、国宝や芸術品などについて「見た」ということを伝える時に使います。そのため「今回の旅ではいくつかの国宝を拝観しました」など、使う対象が限られます。
一方「拝見する」は対象となるものが広く、書類や本、テレビや映画までさまざまなものに対して「拝見しました」という言葉を使うことができます。
ただし、「拝見しました」と伝える対象は「今話している相手自身や、相手が所属している団体が作り出したもの」であることが通常です。
「〇〇様よりいただいた書類を拝見しました」という場合、この書類を作成したのは、〇〇様自身であるか〇〇様が所属している団体の誰か、となります。本やテレビ・映画についても同様です。「〇〇様がご出演された番組を拝見しました」と使います。
「拝見します」「拝見しました」を目上の人に使う
「拝見」という言葉自体が謙譲語であるため、当然目上の人へも使うことができます。
また、何かについて「見せていただきました」と伝えたい時にも「拝見いたしました」と言い換えることができます。
たいていの言葉は「いただきます」「いただいてもよろしいでしょうか」という言葉を付け足すことで敬語にすることもできますが、「見せて」「見る」という言葉をフォーマルにできるかどうかが印象の分かれ道です。
「拝見します」「拝見しました」の間違った使い方と言い換え
「拝見」という言葉は謙譲語ですので、自分の「見る」という行為について用います。そのため、相手が「見る」という行為については「拝見」は使用しません。
ご覧ください
相手に「見てください」と伝える場合は「ご覧ください」など「見る」の尊敬語へ変換をする必要があります。
- お手に取ってご覧ください
- こちらの書類をご覧ください
ご高覧
また、書面上で目上の人やお客様に「見てください」「ご覧ください」と伝えたい場合は「ご高覧」という言葉を使うこともできます。
- お見積り書をお送りいたしましたので、ご高覧賜りますようお願い申し上げます
- 先日の展覧会でのアンケート結果をお送りいたします。ぜひご高覧ください
ご笑覧
「見てもらうほどのものでもありませんが」など自分が発信したもので、かつ、謙遜の気持ちを込めたいのであれば「ご笑覧」という言葉を使うこともできます。
- 先日のパーティーで私が撮影いたしましたスナップ写真でございます、ご笑覧ください
- 私の拙作でございます、ご笑覧いただければ幸いです