目次
「拝覧」の意味とは
「拝覧(はいらん)」とは「見る」の謙譲語のひとつです。「見る」にはさまざまな見方があります。主には、単純に何かを見る、何かを見つめるように見る、眺めるようにして見る、ぼんやりと何となく見る、などです。
「拝覧」は「謹んで見る」
「拝覧」は何かを眺めるようにして見る、の謙譲語です。謙譲語とは自分の行動を謹んだ言葉で表す為のものです。「拝覧」が謙譲語であることは「拝」という字からわかります。「拝」が入っていることで「拝むようにして見る」と、自分がへりくだってそれを見ている様子を表します。
「拝見」は単純に何かを見る
「拝覧」と似た言葉に「拝見(はいけん)」があります。「拝見」は日常でも頻繁に使われる言葉で、単純に何か目の前のものを見るという意味の謙譲語です。
「先日の動画を拝見しました」「部長のお車を拝見しました」など、日常的な「見る」をそのまま「拝見」にすれば良いだけです。
「拝読」は謹んで読む
「拝覧」と似た言葉に「拝読(はいどく)」もあります。「拝読」とは、文字通り「謹んで読む」という意味の謙譲語です。本の著者や、論文の筆者などに対して「あなたの書いたものを読みました」と伝えたいときに「拝読」を使います。
本や書物が対象となる場合は、「見る」ではなく「読む」という動作なので、何かを読んだことすべてを「拝見」とは言いません。
「拝覧」の使い方
「拝覧」はイメージとして、大きなものを眺めるように見るという意味で使います。見るものの対象が大きい、または壮大で、自分がそれを見上げて見回すような様子を想像すると使いやすいでしょう。
建物や建造物を見るときの「拝覧」
「拝覧」が日常で使われるのは、大きな建物や芸術的な建造物を見たときです。取引先の新社屋や、視察で訪れた地の建造物などを見たときの感想として使うことができます。
寺院などの宗教的建造物を見る時の「拝覧」
「拝覧」という言葉には「拝」という文字が使われており、通常この「拝」は自分がへりくだる様子を表します。しかし、文字通り「何か拝むようなもの」を見たときにも「拝覧」を使います。
「拝覧」の例文
「拝覧」を使うときの注意点
「拝覧」という言葉は、見たものの対象に「拝覧」が合っていなければ失礼になります。たとえば取引先のパンフレットや、会議の様子など、「拝見」で十分足りるものに「拝覧」を使うと大げさで嫌味な印象を持たれることがあります。