弔電の正しい送り方

弔電の正しい送り方

弔電は、葬儀に参列する人でもお悔やみの言葉を早く伝えたいときに利用しますが、多くの場合は、葬儀に参列できない人が弔意を伝えるために利用するものです。従って、できる限り葬儀に間に合うように送るべきです。

もし、とても葬儀の開始までに間に合わないと思うときは、無理せずにお悔やみ状を郵便で送った方が誠意が伝わるでしょう。

弔電は、NTTの電報サービスの場合、電話を使って全国共通115番で申し込みすることができ、郵便局のレタックスも、日本郵便のコールセンターに電話して申し込むことができます。

しかし、今このページをご覧の方には、インターネット(PC・携帯)による申し込みの方が簡単・便利です。電話による申し込みは受付時間が限られているのに対し、インターネットなら24時間いつでも申し込みが可能です。

NTT東日本・西日本はそれぞれに電報サイト「D-MAIL」を開設しています。東西「D-MAIL」のサービスは、オプションサービス(デザイン台紙、フラワー電報など)の内容が一部異なりますが基本的に共通であり、料金も同じです。

また、日本郵便のレタックスは、ホームページの「Webレタックス」のページから申し込めます。どちらも配達予定日時を確認することができるので、葬儀に間に合うように送ることができます。

「VERY CARD」や「ハート電報」の弔電サービスも、NTT・日本郵便に劣らず充実しています。NTTの「D-MAIL」にはプリザーブドフラワーとセットになったフラワー電報がありますが、「VERY CARD」や「ハート電報」では生花の花飾りを注文することができます。

特に「VERY CARD」の場合には、祭壇に飾る本格的な供花まで注文できます。遠い地方の葬儀会場に弔電とともに供花を届けてもらえるのは、とても便利なサービスです。

弔電の送り方と注意点

弔電は普段から頻繁に送るものではないため、いざとなると送り方やマナーがわからないという人が多いようです。

お悔やみごとは少しのミスが先方の気持ちを大きく沈ませることもあります。失礼のないよう細心の注意を払って送るようにしましょう。

弔電は通夜や葬儀に参列できない場合に送る

基本的に弔電(ちょうでん)は、通夜や葬儀に参列できない場合に送るものです。優先順位としては「弔電<参列」となることを、まず知っておきましょう。

また、思い入れの強い知人や親戚であったとしても、通夜や葬儀に参列した上で弔電も送るということはほとんどしません。この部分が結婚式の祝電などとは異なるので、間違わないようにしてください。

会社関係の人への弔電は「社員一同」で送る

仕事関係でお付き合いのある人やその人の親族が亡くなった場合の多くは、「〇〇社員一同」として弔電を送ります

団体での差出人名で送ることが通常ですので、いち社員が単独で弔電を送るということはほぼありません。特にお世話になってた人などであっても個人が弔電を送るということはマナー違反になります。

思い入れが強い場合は弔電ではなく、通夜や葬儀への参列という形でお悔やみをしましょう。

弔電はお通夜までには届くよう手配をする

不幸ごとは前もって日取りを知ることができません。そのため、訃報を聞いたらすぐに弔電の準備をしなければ間に合わないこともあります。

弔電はお通夜までには届くようにするのが通常です。固定電話やインターネットなどから素早く手配をするようにしましょう。

弔電の宛名は喪主名

誰かが亡くなって弔電を送る場合、宛先は喪主です。通常、葬儀のお知らせには「喪主名」が記載されています。この喪主の方を宛名として弔電は送るようにしてください。

 

さらに、喪主名だけでは正しく届かない可能性がある場合は「(喪主名)様方 (亡くなった故人の名前)様」と、故人の名前も入れておくと安心です。

弔電の内容には凝りすぎない

亡くなった方に思い入れがある場合でも、弔電の内容はシンプルなものを選んでください。思い入れが強いからといって、親族以外があまり凝ったメッセージを送ることは望まれていません。

また、結婚式の祝電のように長いメッセージも弔電には求められていません。定型文を使った、シンプルな内容となるようにしましょう。

忌み言葉は使わない

冠婚葬祭では「忌み言葉(いみことば)」は避けられます。忌み言葉とは、縁起の悪い言葉のことです。

とりわけ弔電では、不吉な意味を持つ「忌み言葉」や同じ言葉を二度繰り返す「重ね言葉」の使用がタブー視されています。言葉遣いが制約されてしまいますが、これも昔からのマナーですから、気を付けて電文を考えてください。

ちなみに、弔電の「忌み言葉」や避けるべき「重ね言葉」には、次のようなものがあります。

  • 忌み言葉の例: 死ぬ、去る、滅ぶ、再び、再三、重ねて、続いて、追う、など
  • 重ね言葉の例: 重ね重ね、返す返す、しばしば、次々、近々、など

故人には敬称をつける

亡くなられた方のことは尊称で呼ばなければなりません。祖母・祖父・義祖母・義祖父の尊称としては、以下のようなものがあります。

また、故人の敬称は「喪主から見た故人」です。たとえば、喪主が面識のない人でも、故人が喪主の母親の場合は「御母堂様」を使います。同様に、喪主が同僚で、故人が同僚の父であれば「御尊父様」となるのです。
  • 配偶者の場合   ご令室様・御奥様、ご主人様・ご夫君様
  • 父の場合     ご尊父様・お父上様・父君様、ご岳父様(夫人の父の場合)
  • 母の場合     ご母堂様・お母上様・母君様、ご岳母様(夫人の母の場合)
  • 祖父母の場合   ご祖父様、ご祖母様
  • 子供の場合    ご令息様・ご子息様、ご令嬢様・ご息女様
  • 兄弟姉妹の場合  お兄上様、弟様、お姉上様、お妹様