目次
推薦状の役割と種類
「推薦状」とは、就職や入学などの際に提出する「応募者の人柄や働き(学業に対する姿勢や成果)を保証する文書」です。
この「推薦状」には、主に2種類あります。
- 先生や上司に書いてもらう他者からの推薦状
- 自分で自分を推薦する自己推薦状
他者からの推薦状は、学生であれば先生や教授から書いてもらいます。転職の場合は前の上司などに書いてもらうのが一般的です。
推薦状の書き方と注意点
以下では、一般的な推薦状の書き方と注意点について解説します。
正式なとしての体制を整える
推薦状は企業や学校に提出する、正式な文書です。そのため、最低限の体制が整っている必要があります。
- 日付・宛名:日付は提出日、もしくは発送日を和暦で記載(用紙の右上)
- 表題:基本的には「推薦状」で良い(行の中央)
- 推薦人の名前と所属:会社名や学校名と推薦人の名前(本文の下に右寄せ)
- 推薦される本人の所属と名前:推薦される本人の会社名や学校名と名前(推薦人の名前の下)
推薦人との関係を明確にする
推薦状を提出する企業や学校にとって、推薦をされる本人のことはわかっても、推薦をする人のことはわかりません。
「推薦人がどこの誰で、推薦される本人とどのような関係であるか」がわかるように書くことが大切です。
推薦した本人を採用(合格)するメリットを明記する
推薦状は、ただ本人を褒めるだけのものではありません。推薦されている本人を採用、あるいは合格とした場合に、その企業や学校にどのようなメリットがあるか、という点まで明らかな文にします。
反対に、メリットが書かれておらず、単に褒めているだけの推薦状では先方が判断に迷いやすくなりますし、推薦の内容として不十分と見られてしまうかもしれません。
推薦状を書いてもらったら、その点に注目して内容のチェックをすると良いでしょう。
推薦状の例文
以下では、推薦状の例文を2つご紹介します。
奨学金の推薦状
令和3年3月3日
〇〇奨学金機構
推薦状
推薦者は申請者の指導教員です。申請者は私の担当生徒であり、申請者について存じております。以下に、申請者が貴機構の奨学金受給に相応しい人物である理由を述べます。
申請者は学業に熱心な生徒であり、向学心に富んでおります。授業はもちろん、学業の中で生じた疑問は都度自分で解明し、転じて次の学びへとつなげております。
学業以外にも、友人や教員と良好な関係を築いており、人に頼られたり人を助けたりすることも珍しくありません。
さらに申請者は大学にて〇〇を学びたいと考えております。申請者の学力と人間性を持って〇〇を学べば、社会へ大きな貢献をすることになるでしょう。
以上のことから、申請者は優れた〇〇になることが期待されるため、奨学金の貸与による支援をお願い申し上げます。
〇〇高校 教員
佐藤一郎
就活の推薦状
令和3年3月3日
〇〇奨学金機構
推薦状
推薦者は申請者の指導教員です。申請者は私の学部生であり、申請者について存じております。
以下に、申請者が貴社に相応しい人物であることを記し、推薦いたします。
申請者は、私の学部にて〇〇に関する研究を行っております。申請者は大変熱心に研究に打ち込み、高い発想力でさまざまな仮説を立てて参りました。また学業以外でも〇〇部に所属しており、多くの大会で優秀な成績を収めました。
友人や後輩からも常に頼りにされている人物です。明るく思いやりのある性格でもあります。さらには努力家でもある人物ですので、御社において必ず役に立つと確信しております。
ご高配賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
〇〇大学 教授
佐藤一郎
推薦状の依頼メール例文
最後に、「推薦状」を書いてほしい相手に、推薦状の依頼をする場合のメール例文をご紹介します。
佐藤課長
お疲れ様です、田中です。
本日は、私の転職に伴い推薦状の作成をお願いしたく、ご連絡いたしました。
先日お話しをさせていただきました通り、この仕事で得た経験を生かした「〇〇株式会社」への転職を希望いたしております。
先方より推薦状の提出を求められ、佐藤課長以外には考えられずお願いをさせていただくことにいたしました。
お忙しい中、私事で大変恐縮ではございますが、何卒ご検討いただけますようお願い申し上げます。
推薦状の提出期限は2週間後の3月1日(月)です。
期限も併せて、ご検討ください。
何卒よろしくお願いいたします。
推薦状を依頼する相手はさまざまですが、基本的には例文のような形式で良いでしょう。