当方 の意味
当方とは、自分の属している企業・団体・グループなどを指す言葉です。
また、私生活面においても、自分の家族・親族といった血縁・姻戚関係の集団を指して使う場合もありますし、自分自身のことをそう呼ぶ場合もあります。
当方を使った文書の例文
当方 の使い方
ビジネスシーンで当方という呼び方を使うのは、会議・打ち合わせなどの際に口頭で使うことは個人の口癖として珍しくないかもしれませんが、書簡、資料、その他の文書上で使うことは、極めて限られた特殊な状況の場合だけではないかと思われます。
考えられるそのようなケースとしては、法律関係のトラブルにおける折衝関係の文書くらいではないでしょうか。
ちなみに、当方の反対語は先方です。文書上で先方と記すことはよくあります。
「当方」は自分を含むチームや団体に使用する
例えば、取引先との会話の中で「私どもといたしましては」「弊社は」などと表現するところを「当方」に言い換えて使うことができます。
とても簡単な言葉にすると「私たち」という意味です。
自分ひとりの「個人」を指す場合には「私(わたくし)」を使うのが基本ですが、ビジネスの場においては自分自身の個人のことを「当方」と呼ぶこともありますので、柔軟な受け取り方が必要な言葉でもあります。
「当方」は社内・内部的には使用しない
「当方」という言葉は、「弊社」「私ども」などと同じで、社内・内部的に使うことはなく、社外・対外的な表現です。
「当方」「弊社」「当社」「私ども」の使い分け
この4つの言葉は、どれも「私たち」を意味していますが、使い方はそれぞれ微妙に異なりますので、それぞれがどのように使われるのかを確認しておきましょう。
「弊社」
相手に対して、自分が所属する会社をへりくだった言葉で伝えたい時に「弊社(へいしゃ)」を使います。
「当社」
弊社と同じように、お客様や取引先に対して、自社のことを伝える表現です。弊社と違うのは「心情」です。
相手の受け取り方によっては、本意ではない心情が伝わってしまいますので、特別な事情が無い限りは「弊社」を使う方が無難です。
「私ども」
弊社・当社・当方と同じで、自分の所属する会社や団体を表現する言葉です。
「手前ども」という表現もありますが、やはり意味は「私ども」と同じです。
「私ども」「手前ども」という言葉は、柔らかい言葉で聞き心地が良いため、エンドユーザーであるお客様などへ向けられることが多いでしょう。
「当方」
最後に当方ですが、弊社・当社・私どもなどのように、心情や聞き心地で選ばれる言葉ではなく、「こちら側」「うちの会社」など意味合いを重視して選択されます。
また、単純に「こちら側」という意味だけでなく、「当方」を使うことによって感じ取ることができる事情などもあります。
他にも、エンドユーザーであるお客様などを中心に、自社と他社で連携して業務を進めている場合などに、お客様へ対して「当方にて承ります」などと伝えれば、「自社または連携している他社のどちらかで対応します」ということを含めて伝えることもできます。