目次
「生成」の意味と読み方
まずは「生成」の意味と読み方について解説します。
「生成」とは生じた物が形になること
「生成」とは、何かの物質や物が生じて、それが形となって表れることです。
地球上に生成する、無数の動植物
新しい薬品を生成する
雨露によって生成された珍しい結晶
「生じた物によって形が成された」と考えると、「生成」の意味が理解しやすくなるかもしれません。
日常生活で「生成」を使うことはさほど多くはないかもしれませんが、論文や学説、小説などでは頻繁に使われています。
読み方は「せいせい」
「生成」の読み方は「せいせい」です。イントネーションは平坦で「平成」と同じ音で読みます。
「なまなり」「きせい」などは誤りですので注意しましょう。
色の「生成り」は「きなり」
「生成」の読み方は「せいせい」ですが、「生成」が色を指している場合は「きなり」と読みます。
ちなみに、色の「生成り」とは、クリーム色のような黄みがかった白っぽい色のことです。
「生成」の使い方と例文
次に、「生成」の使い方を例文と一緒に解説します。
「生成する」とは物をつくり出すこと
「生成」を使った言葉に「~を生成する」があります。「~を生成する」とは、今はそこに無い物をつくり出すことです。
この工場は、通常よりもカルシウム成分が多い牛乳を生成することで知られています
私は積もった雪から、飲み水を生成することで何とか生き延びた
「データ生成」とはプログラミング用語のひとつ
プログラミング用語の中に「データ生成」があります。「データ生成」とは、デジタル機器への出力に必要な回路や制御のためのキーワードです。
A社はデータ生成の技術では、国内ナンバーワンと言われている
データ生成が上手くいけば、このシステムは多くの人の役に立つだろう
「生成物」とは化学反応後の化学物質
「生成物(せいせいぶつ)」とは、化学反応式の分野で使われる言葉です。「生成物」は、化学反応を起こした後の化学物質のことを意味します。
この生成物から、新しい物質が発見されました
生成物によっては、この研究結果が後世に大きな影響を与えるだろう
「生成」の類語
次に「生成」の言い換えに使える類語について解説します。
類語「作成」は書類や計画を作ること
「生成」の類語に、「作成」があります。「作成」は日常会話などでも頻繁に使われる言葉で、主には物やイメージ・計画などを作り上げるという意味です。
彼はレポートの作成に1ヶ月近くかかっているようだ
土から作成する器は、ぬくもりがあって手になじむ
「作成」と「生成」の違いは、できあがる「物」です。
「作成」は、主に書類や計画ができあがる作業を指しますが、「生成」は自然物質やエネルギーが生み出される過程です。そのため、日常的には「作成」の方が頻繁に使われます。
類語「精製」は念を入れて作ること
「生成」と同じ読み方をする「精製(せいせい)」も、「生成」と似た意味を持っています。「精製」とは、良い物となるように気持ちや念を入れて作ることです。
これは、希少な素材を使って精製された蕎麦です
彼女は絶対に失敗しないように、と細やかに気を配って作品を精製しました
「精製」には、もう一つ「粗悪品に手を加えて、品質の良いものにする」という意味もあります。しかし、「生成」の類語としての役割はありません。
類語「発生」は生じること
「発生」は、事件発生・火災発生・現象の発生・物質の発生、などさまざまな場面で耳にしますが、物が生じるという意味で「生成」の言い換えにも使えます。
グラウンドの土から新薬に使える物質が発生していることがわかった
薬品が誤って混ざってしまい、有毒なガスが発生した
「生成」と「発生」の違いは、生じたものが必ず形になるかどうかという点です。「生成」は、生じたものが形となることを指しますが、「発生」は生じることしか表しません。
「生成」の英語表現
最後に、「生成」の英語表現について解説します。
「生成」は英語で「creation」「generation」
日本語の「生成」は、英語の「creation」または「generation」で表します。
New substances are constantly being created in nature.(自然界では常に新しい物質が生成されている)
Snow crystals are generated in the snow.(雪の中では雪の結晶が生成されている)
「creation」「generation」の他にも「formation」を使って「生成」を表すこともできます。