あたかもの意味
「あたかも」は、よく似ている物事にたとえるときの副詞で、「ちょうど」・「まるで」・「まさに」という意味合いです。
文語調で日常的な文章には向いていませんが、風格のある文章にしたいときには使える言葉です。
あたかもの例文
「あたかも」の使い方
「あたかも」という言葉は一般的には平仮名で書かれています。漢字では「恰も」「宛も」と書きますが、読むことができる人は少なく、手紙やメールでは「あたかも」と書く方が良心的です。
読み方は「あたかも」以外に「あだかも」とも読みますので、「あだかも」と言っても間違いではありません。
この「あたかも」には「ちょうどその時」「ちょうどそれに当たる時」という意味があります。
しかし、現代ではどちらかというと「まるで」「さも」など、その物事を何かに例える意味で使われることが主流です。「あたかも自分が被害者のように」「あたかも契約が進んでいるかのように」などと使うことで、現実とは違う外観を築き上げているさまを表します。
「あたかも」の言い換え
「ちょうどその時」を表す「あたかも」を言い換えるのであれば「まさに」「ちょうど」「まるで」「折しも」などが良いでしょう。
「時代はまさにリーマンショックの最中でした」
「私は丁度東京にいました」
「折しも桜の開花宣言がされました」
例文のように使えば「ちょうどその時だった」という臨場感を出すことができます。
「あたかも」を目上の人に使う
「あたかも」という言葉は、状況を表すための言葉に過ぎませんので、目上の人へも使うことができます。
しかし「ちょうどその時」「まるで」どちらの意味で使うとしても、「あたかも」は少し仰々しい印象を受けます。特に口頭であれば「まさにその時」「まるで」「さも」などに言葉を換えた方が無難です。
また「あたかも」を目上の人へ使う場合は「あたかも」という言葉よりも、その後に来る言葉に注意を払ったほうが良いでしょう。
「あたかも〜のように」と「まるで」などの意味で使う時も同じです。例えるものに対する印象が違えば、受け取り方も異なります。