反省文の例文と書き方(ビジネス/営業成績・ノルマ未達成)

反省文の意味

反省文はビジネスマンや学生が書く「反省の証」です。反省は心の中でするものですが、形になって目に見えるわけではありません。自分がどのように考え、どのように反省しているのかということを文章という形にしたものが「反省文」です。

学生であれば教師から、ビジネスマンであれば上司から反省文の提出を求められる場合は、自分が反省しているということを形にして伝えなければならない人がいるということを意味しています。

反省文は今後の改善を前提に書く

反省文を書くように指示をされた、という状況は「叱られる」「非難をされる」という心境に直結しやすいかもしれません。しかし反省文自体は懲罰そのものではありません。

漠然と「申し訳ないことをした」「悪いことをしてしまった」という気持ちを、自分の言葉で文章にすることで、自分が何についてどのように申し訳ないと思っているのかということを明確にすることもできます。そうすると、今後自分がどのように改めて行くのかも見えてきます。

つまり反省文は、今後の改善を前提として書きます。ただ反省しているということに終始するのではなく、この反省を機会に自分がどう変わっていくのかというところまで書きましょう。

反省文と謝罪文の違い

反省文と混同されやすいのが「謝罪文」です。反省文も謝罪文も、自分の行いについて振り返り気持ちを文章にするという点では同じです。しかし、謝罪文は「相手のために書くもの」です。反省文のように「今後の自分をどう改めて行くのか」という点がメインではありません。

反省文を相手のために書こうとすると謝罪の言葉が多くなり、結果として謝罪文のようなものになります。反省をしたことで改めて相手に対して詫びたい気持ちが出てくる場合は謝罪の言葉を書いても良いですが、主には反省文の目的である今後についてのことを書くように意識しましょう。

反対に謝罪文は相手のために書くものなので、相手の気持ちを想像した上での謝罪の言葉が必要です。反省を表す部分が多くなると、言い訳と受け取られることもあるので注意してください。

反省と謝罪は繋がりやすいので、気持ちのままに書き進めるとどちらともつかない文章になりがちです。

自分が何を書いているのかとことを意識しながら、反省と謝罪を意図的に書き分けるようにしましょう。

反省文の例文と書き方(ビジネス/営業成績・ノルマ未達成)

営業成績が不振であったり、販売ノルマが設定されていて達成できなかったりした営業職の社員に対し、反省文を書かせる企業が一部には存在するようです。

そのような場合は、以下のような3段構えの反省文を作成しましょう。

  • ① 営業成績不振またはノルマ未達成の事実
  • ② その理由・原因
  • ③ 営業成績向上またはノルマ達成のための対策
注意
ただし、①・②までの内容は、単なる営業報告の抜粋に過ぎません。反省文として肝心な内容は③の対策であり、その説明文中には、営業活動の不備・不手際を率直に認め、改善案を提案する積極姿勢が必要です。

【営業成績不振の反省文例文】

 2015年6月期決算の結果、私の担当する□□グループ様に対する売上高は前年同期比約3%増の微増でしたが、営業利益では約20%減の減益となりました。
このような大幅な減益を招いた要因としては、次の2点が挙げられます。
●□□グループ様営業利益大幅減の要因
① 輸入食品の価格が円安によって高騰したことにより、メーカーからの原材料の仕入原価が上昇して、売上利益を圧迫したこと。
② 昨年来の燃料費の高値安定が続き、輸送費が嵩んでいる上に、加工食品分野での有力な新規参入企業の突き上げにより、顧客への協賛金や接待費が増加した結果、営業利益がさらに減額されたこと。
以上の要因の中で、営業職である私が独自に対策を講じるべきものは、顧客への協賛金・接待費等の支出を減額する方策であると考えます。
顧客への協賛金・接待費等が経常的に膨らんだのは、先方の営業本部への訪問営業を重視し、本部の決定による売上増をめざした営業活動に問題があったと反省しています。今後の各社本部への営業活動は、毎月の訪問回数を必要最小限にとどめ、仕入担当者との商談を重視することで売上増を図ってまいります。
また、店舗に対する営業活動を強化します。各店の店長・営業部長様だけでなく、商品・売場担当の社員の方々とのコミュニケーションも大切にし、個々の店舗との太いパイプを築いてまいります。そのため、本社訪問日以外は、毎日3〜4店舗を訪問し、有利な売場の確保と販売方法の提案などによって、各店での当社商品の販売量アップに貢献したいと思っております。
以上、私は従来の営業活動の過ちを反省し、新方針で新境地の開拓をめざす所存です。

反省文を書くときの注意点

反省文は、書く内容だけでなくその他のことにも注意が必要です。反省の気持ちがきちんと相手に伝わるように意識しましょう。

反省文はできるだけ当日に提出する

反省文の提出を上司から求められた場合は、可能な限り当日中に提出するようにします。反省文を書くべき事由が起きた時間帯にもよりますが、社会人であれば当日中の提出が前提です。

これは誠意を表すためにも必要なことですが、現実問題として時間が経ってからでは、なぜ自分がそのような言動をしたのかという記憶や感覚が曖昧になりやすいためでもあります。

対象となる事由についての記憶が鮮明な内に書けば、反省の内容は具体的になりますし、スピーディーな提出をすることで反省の強さを表すこともできます。

反省文は手書きでも良い

ビジネスマンの多くは反省文に限らず、提出物はパソコンで作成することが多いでしょう。確かにパソコンの方が速くてきれいな反省文にすることができます。

しかし、反省文は手書きで書いて提出することも可能です。これは企業の体質などにもよりますが、手書きの方が気持ちがこもっていると感じる人も多く、場合によってはパソコンで作成した反省文よりも効果が高いこともあります。

入社して初めての反省文を書く場合は、同僚や先輩に相談し、自社ではどちらが良いとされているのかを確かめておいた方が良いかもしれません。

また手書きの場合、字の上手い下手は関係なく、丁寧に書けば反省の気持ちとして受け取ってもらいやすくなります。修正テープなどは使わず、書き間違えたら最初から書き直すなどの気配りも必要です。