目次
「むやみ」の意味と漢字
まずは「むやみ」の意味と、その漢字について解説します。
「むやみ」とは程度を超える様子
「むやみ」とは、そうする必要がないのに、度を越えて何かをする様子を表します。
彼はむやみに人の休日の予定を知ろうとするから、何かと敬遠されている
彼女はむやみな備品発注をするため、備品管理の棚がいっぱいで整理ができない
「むやみ」は、その物事の程度を超えることを意味します。
「むやみ」の漢字は「無闇・無暗」
「むやみ」には漢字があります。「むやみ」は「無闇」または「無暗」です。どちらも誤りではなく、「むやみ」の正しい漢字として使うことができます。
辞書では「むやみ=無闇」としているものが多く、その理由は「むやみ」の語源です。
「むやみ」の使い方と例文
次に、「むやみ」の使い方を例文と一緒に解説します。
「むやみ」は「むやみに」と使うことが多い
「むやみ」を会話や文章にする場合の多くは、「むやみに」とします。「むやみに〇〇」と、〇〇の部分に感情や状況を入れて、その様子が程度を超えていることを表します。
体調を崩して仕事を離れたら、昔のことばかりを思い出してむやみに切なくなった
息子に買い物を頼んだら、必要がないものまでむやみに買ってきてしまい、収納に困った
「むやみやたら(無闇矢鱈)」はむやみの強調
「むやみ」と似た言葉に「むやみやたら(無闇矢鱈)」があります。「むやみやたら」とは、「むやみ」よりもさらに程度を超える言動のことです。
課長はむやみやたらと人の批判をするから、誰も課長の前では取り繕っている
焦った私は、むやみやたらと知人に電話をかけまくった
「むやみやたら」の「やたら」とは「物事に根拠やち秩序がない様子」を意味する言葉です。
「むやみ」の類語と例文
次に「むやみ」の言い換えに使える類語と、例文をご紹介します。
「考えなしに」は後先を考えない意味での類義語
「考えなしに」とは、文字通り「考えることをせずにする様子」です。
彼は考えなしに発言するから、みんなが困ってしまう
私は親切のつもりだったが、相手からすれば考えなしのお節介だったのかもしれない
「やたら」は程度を超える意味での類義語
「むやみやたら」にも使われる「やたら」も、「むやみ」の類語として使えます。
彼はお酒を飲むと、やたらと絡んでくるので鬱陶しい
最近の課長は、やたら部下の機嫌を取ってくる、何かあったのだろうか
「やたら」は「むやみやたら」の形でなくても、「やたら」だけで使えます。「やたら」とは、対象となる物事や人の言動に、秩序や規則性・根拠が見当たらないことです。
「むやみ」は程度を超える様子を指すので、程度よりもその根拠や秩序がないように思えることを伝えたい場合は「やたら」が適します。
「むやみ」の英語表現と英文
最後に「むやみ」の英語表現について解説します。
「むやみ」は英語で「needlessly」
日本語の「むやみ」は、英語の「needlessly」で表します。「needlessly」とは、「不必要に・むだに」という意味の副詞です。
The room is needlessly wide.(その部屋はむやみに広い)
I personally have spent thousands of yen needlessly.(私はむやみにたくさんのお金を使った)
「needlessly」の他にも「without reason(訳もなく)」「blindly(わかりもしないのに」など、「むやみ」と似た意味を持つ単語もあります。