自己推薦書の例文と書き方

自己推薦書の例文と書き方

自己推薦文は、高校や大学の入試の際に必要となる作文です。社会人になる際にも書くことがあります。

しかし「自分を自分で推薦する文章」は、ほとんどの人が書きなれていません。そのため何をどう書けば良いのか迷いやすいものです。

まずは、自己推薦文の例文を見てみましょう。その後、自己推薦文の書き方について詳しく解説します。

経営学部の自己推薦書の例文

私の強みは「わからないことをわからないままにしない」ということです。
小学生の頃から疑問に思ったことは親に聞いたり、本を読んだりして自分なりに解決をしてきました。
自分ではそれは普通のことだと思っていましたが、年齢を重ねるにつれて、一つの長所であることに気づきました。
経営学部の勉強が簡単ではないことは承知しています。しかし、自分の長所を活かせば貴校で教授いただける経営を自分のものにできると確信しています。
卒業後は、貴校の卒業生として恥ずかしくない社会人となることをお約束しますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

自己推薦文の書き方

自己推薦文は、構成や内容を一気に決めてしまうよりも、順を追って書いた方がまとまりやすいため、以下の順番で考えてみましょう。

自己推薦文は自分をアピールする文章

「自己推薦文」と聞くと「自分をどのようにして推薦すれば良いのか」と戸惑ってしまう人も多いでしょう。

自己推薦文は企業が「あなたを採用するとどんな良いことがあるのか」ということを知りたいから、書かせるものです。

それならば「私を入学・採用すると、こんな良いことがあります」ということを伝えれば良いのです。

つまり、自分のCMを作成するようなものです。面接で聞かれる「長所・短所」と違って「自分の強みとなること」「アピールしたい自分の性質」を書きます。

自分を知る

しかし「自分の良いところをアピールする」と言っても、自分の何をアピールしたら良いのかわからないと思う人は多いものです。

そこでまずは「自分がこれまでにしてきたこと」を書き出してみましょう。

アルバイトをしたのであれば、どんなアルバイトで、どんなことが大変で、どんなことにやりがいを感じたのか。勉強を頑張ったのであっても同じです。

自分では「当たり前のこと」と思っていることでも、実は他人にとっては注目すべきところであったりもします。自慢をすると考えるから出て来なくなります。事実を思い出して書き出してみるだけで良いのです。

アピールすることを決める

書き出したものを見ている内に「自分にはこんな特徴がある」ということに気が付くことができます。

次はその部分をアピールすることを考えましょう。

アピールは自分の良いところだけでなくても良いのです。「長所」を聞かれているのであれば良いところしか伝えられませんが、アピールする部分は違います。

自分では短所だと思っていることも、思い返してみれば、その短所によって生まれた功績があるということも少なく有りません。

的を絞る

TVCMを見ていると、各企業CM中にアピールすることは1つまたは2つです。

的が絞られているからこそ記憶に残って、いざという時に「○○ならあの商品だ」と思い出すことができます。

自分のアピールしたいポイントがいくつかあっても、入学したい学校や入社したい企業へ知って欲しいことを1つに絞ってみましょう。

TVCMのように映像やナレーションがあってもアピールポイントは2つが限界です。書面を使ってアピールするなら1つしか伝えられません。

文章に一貫性を持たせる

いよいよ自己推薦文を書きますが、最初から最後まで「話に一貫性を持たせる」ということを大事にしましょう。

どんなに素晴らしいアピールでも、一貫性がなければ「結局何が言いたいのかわからない」と思われてしまいます。

話がブレてしまわないように、下書きをして自分で声に出して何度も読んでみましょう。家族や友人に聞いてもらい、「何が言いたいのか伝わっている?」と確認するのも良い方法です。

一文を短くする

自己推薦文は自分の運命を左右する大切なものです。それがわかっているからこそ、失敗しやすいのは「文章が複雑になってしまう」ということです。

「〜で、〜でしたが、〜をして〜であったために〜いたしましたが〜」では、採用担当者は内容の理解が難しくなってしまいます。

伝えたいことが伝わらないだけでなく、コミュニケーションが難しいと受け取られてしまっては、採用は見込めません。「〜は〜です。なぜなら〜だからです。」と、一文を短くするだけで理解しやすい文章にすることができます。