ご愛顧の意味・使い方と例文

ご愛顧の意味・使い方と例文

ご愛顧は、ご贔屓(ごひいき)やお引き立てと同義であり、目をかけられ、引き立ててもらうことを意味します。

もともとは、役者・芸人・目下の者などにも使われましたが、現在では、企業・小売店などが、ビジネス・商売上の顧客・取引先から贔屓にしてもらうことを言います。

ご愛顧の例文

いつもご愛顧を賜りまして厚く御礼申し上げます。
今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
日頃のご愛顧に感謝して全品半額セールを開催いたします。
日頃ご愛顧のお客様へ、素敵なプレゼントをご用意しました。

「ご愛顧」はお金の動きがある場面に合う

元々「愛顧」という言葉には、お客さんが商店などを気に入って支援することを指しています。文字の通り、その商店などを愛して、顧みるという意味です。

そのため、現代でも「ご愛顧」という言葉は「お金が動くイメージある場面」で使われることが多いでしょう。

ビジネスの場面では、元をたどればどのようなお付き合いも最終的にお金に結びつくものですが、「ご愛顧」はもっと直接的にお金に関わるイメージを持っています。そのため、取引先などへ使うことよりも、エンドユーザーであるお客様などに向けて使われることが多い言葉です。

また「愛顧」が「気に入って支援すること」を含むことから、応援をしてくれる人へも使われます。

自社商品に対してのご意見をいただいたり、友人へ紹介してくれたりなど、自社のファンとして活動してくれる人へも「ご愛顧いただきありがとうございます」などとして伝えることができます。

「ご愛顧」の類語表現

「ご愛顧」にはいくつかの類語表現があります。

ご愛顧という言葉自体が非常にポジティブな感情を乗せる言葉であることから、ややニュアンスが違ったとしても先方を嫌な気持ちにさせることは少ないでしょう。

しかし、できるだけ状況や相手に合った言葉を選択することで、感謝の気持ちを正確、丁寧に伝えられます。

「お引き立て」

「ご愛顧」と「お引き立て」はほぼ同義語と考えて良いでしょう。どちらも「あなたの力によって支えられている」という意味を持っています。

「ご愛顧」が商人らしさを持つ言葉であるのに対して「お引き立て」はややビジネス感を出すことができます。

ビジネスの場で、どちらを使うか迷った時には「お引き立て」を選んだ方が無難です。

「ご贔屓」

「ご贔屓」も「ご愛顧」と同じ意味を持つ言葉です。「いつもご贔屓にしていただきありがとうございます」などと使って感謝の言葉を伝えることができます。

「ご贔屓」は「ご愛顧」よりもさらに商人らしさが出る言葉です。

また、「贔屓」という言葉には「他者(他社)に比べて」というニュアンスを含みますので、「数ある店舗の中から選んでもらった」という強い感謝の気持ちを伝えることもできます。

自身が「愛顧」していることは「応援」「利用」で表す

「ご愛顧いただきありがとうございます」というのは、愛顧されている側が愛顧してくれている人へ向ける言葉です。

自身が愛顧している人や企業へその気持ちを伝える場合は「応援」や「利用」などが良いでしょう。

「いつも応援しています」「これからも利用させてもらいます」などは、シンプルな言葉ではありますが、相手や相手の企業を想う気持ちをストレートに、かつ思いやりを込めて伝えられる言葉です。