目次
「喪中」の意味と範囲や期間
まずは「喪中」の意味と、喪中の範囲や期間について解説します。
「喪中」とは故人のために身を慎む期間
「喪中(もちゅう)」とは、人が亡くなった後の一定の期間のことです。この「喪中」には、亡くなった故人に思いを寄せて、残された人々が自分の身を慎んで過ごします。
「喪中」の期間は1年間
「喪中」は、一般的には「故人が亡くなってから1年間」と言われています。しかし、この「1年間」にはさまざまな考え方があるようです。
しかし、これも地域によりますが、8月以降など年の半分以上を過ぎてから亡くなった場合は、翌年の亡くなった月までを喪中とすることもあります。
「喪中」の期間についての考え方は、地域の風習や家庭の考え方などに左右されることが多いのかもしれません。
「忌中」とは四十九日が終わるまでの期間
「喪中」と似た言葉に「忌中(きちゅう)」があります。「忌中」とは、人が亡くなって四十九日が終わるまでの期間のことです。
「喪中」と同じように、故人を偲んで身を慎む期間ですが、「忌中」はまだ亡くなって日が浅い時であるため、「喪中」よりもさらにひっそりと過ごすことが求められています。
「喪中」の範囲は「2等親以内」が一般的
人が亡くなって、「喪中」に該当するのは主には親族です。中でも「2等親以内」が喪中に該当すると言われています。
「2等親」とは、亡くなった人を「本人」としたときに、本人の「親・子・孫・配偶者・兄弟・姉妹・兄弟の配偶者・姉妹の配偶者」を指します。
喪中にやってはいけないこと
「喪中」には、お祝い事やおめでたいことから距離を取る、と先にお伝えしました。以下では、具体的に「喪中でやってはいけないこと」について解説します。
正月飾りや神社への初詣は控える地域が多い
まず、年末年始の正月飾りや、神社への初詣は「喪中」には行わないのが一般的です。「喪中」というと「お正月を祝わない」ということはよく知られていますが、初詣については迷いやすいかもしれません。
これも地域の風習などにもよりますが、一般的には神社への初詣もお祝い事のひとつ、と考えられており、避ける方が無難と言われています。
年賀状は出さず事前に喪中はがきを送る
新年を祝う「年賀状」は、「喪中」には出さないのが通常です。その年が喪中となったら、年賀状を出す予定だった人へ「喪中はがき」を送るのがマナーと言われています。
また、「喪中」であっても「年賀状を受け取ること」には問題ありません。そのため、喪中はがきに「新年のご挨拶はできないけれど、年賀状を送ってもらうことには問題ないし、ありがたく受取りたい」という旨を添える人が多いようです。
結婚式への参列は控えるのがマナー
「喪中」に、結婚式の招待を受けた場合は辞退するのが一般的と言われています。
喪中であっても、友人や同僚の結婚を祝いたい、という人は多いですが、「喪中」は人の死によって身が汚れている、と考えられる傾向があり、お祝い事に水を差さないためにも辞退をするべき、という考える方が多いようです。
旅行は控えるという人が多い
旅行は、特にお祝い事ではないため、「喪中」であっても問題なく行えます。しかし、実際には喪中の旅行を避ける人は多いようです。
お中元・お歳暮は行って問題ない
日頃お世話になっている上司や親類への「お中元・お歳暮」は、「喪中」であっても問題なく行えると言われています。「お中元・お歳暮」は、特にお祝いの意味を含んでおらず、あくまでも「日頃の感謝の気持ちを伝える手段」であるためです。