【目上へ】ご高配 の意味と使い方・例文

ご高配 の意味と使い方・例文

「ご高配」は、相手の心配りについて敬意をもって表現した言葉です

相手が個人であると企業・団体であるとを問わず、便宜・協力・賛同・援助などを受けたときの謝辞によく使われます。

ただし、「ご高配」は目上の人や立場が上あるいは対等の取引先などに対して使う言葉です。

対等・目下の個人に対しては使用しませんし、立場が下の企業・団体などに対してもふさわしくありません。その点が、「ご配慮」や「配慮」と異なります。

ご高配の例文

貴社におかれましては、平素より一方ならぬご愛顧とご支援を賜り、誠にありがとうございます。この度の身に余るご高配に対しましても、衷心より御礼を申し上げます。
私儀、去る四月1日付けを以って弊社□□□□□に就任いたしました。これも偏に、貴殿のご高配の賜物と深く感謝致しております。
この度は、披露宴にて心改まるスピーチを賜りまして誠にありがとうございました。お話を承りながら、先生のご高配に、つい涙してしまいました。

「ご高配」は主に文書内にて使う

「ご高配」という言葉は、元々は文書内にて使われる言葉です。年賀状や取引先への手紙・メールの中で使われることがほとんどです。

口頭で使えないことはありませんが、やや堅苦しい印象を相手に持たせてしまうことがありますので注意しましょう。

口頭で「ご高配」と同じ意味のことを伝えたいのであれば「お心遣い」「お引き立て」などを使いましょう。柔らかく上品な印象で話すことができるため、会話に違和感がありません。

「ご高配」と「ご配慮」の違い

「ご高配」

「ご高配」とは「心配り」を表します。

相手が自分に対してしてくれる「心配り」について感謝やお願いをする時に使うことができます。

「ご高配賜り心より御礼申し上げます」と言えば、相手へ「心配りをしてくれてありがとうございます」という感謝を伝えることができ、「今後、自分のために心配りをして欲しい」という時には「ご高配賜りたくお願い申し上げます」とお願いをすることもできます。

「ご配慮」

「ご配慮」というのは「心配り」という意味では「ご高配」と同じように使うことができます。

ただし、「配慮」には「人のためにあれこれ心配をする」という意味もあるため、安易に「ご配慮」と使ってしまうと、場面によっては「これからも私の心配をしてください」とも解釈でき、少し厚かましい印象を与える可能性もあるのです。

 

相手が目上の人であって、自分へのこれまでの支援についての感謝や、今後の支援をお願いしたい場合には「ご高配」を使う方が無難と言えます。

「ご高配」の間違った使い方

「ご高配」とは、文字の通り「(質の)高い心配り」を表しますので、自分自身については使いません。

たとえば、相手へ対して自分ができる限りの質の良い心配りをする、ということを伝えたいのであれば「最善を尽くします」「鋭意努力いたします」などの言葉に変えて伝えましょう。

また、自分と同等または目下の人へ「ご高配」という言葉を使うと相手は心苦しく感じてしまいます。「ご配慮いただきありがとうございます」「お心遣いいただき感謝いたします」などの言葉を使いましょう。

「ご高配」の類語

「ご厚情(ごこうじょう)」

相手から受ける、手厚い情けについては「ご厚情」という言葉を使うことができます。

「ご厚情に深く感謝いたします」と言えば、「手厚い情けをかけていただいたことに感謝しています」という意味です。

「ご厚志(ごこうし)」

相手の温かみのある心を表す「ご厚志」は「ご厚志ありがたくちょうだいいたしましす」「ご厚志に甘えて申し上げます」などと使われます。

「ご高配」や「ご厚情」に比べると、相手からの具体的な助けよりも、自分のことを思ってくれる気持ちに対して使われることが多い言葉です。