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「培う」の意味
「培う」は、就活やビジネスの場でよく使われる言葉です。大事な面接や、職場で正しく使えるよう、この機会に意味や使い方を知っておきましょう。
まずは、「培う」の意味と「養う」との違いについて解説します。
「培う」とは養い育てること
「培う」の読み方は「つちかう」です。「培う」とは、自分の経験や学びを生かしながら育つことを意味します。
彼は着実に営業マンとしてのスキルを培っているようです
私は将来のために、自分自身の能力を培おうと意識しています
スキルを培うと一言で言っても、急に結果が出ることではない、長い目で見てあげなさい
「養う」との違いは育てる対象
「培う」と似た言葉に「養う(やしなう)」があります。、
私は幼い子供を養っています
彼はまだ学生で、親に養われている身です
「養う」とは以下のような意味を持つ言葉です。
- 経済的・体力的に自立できない人の生活の面倒を見ること
- その身に望まれるものを自分のものにするために好ましい環境に身を置いたり、必要な調教を受けたりすること、または他の物をそのように仕向けること
「培う」の使い方と例文
以下では「培う」の使い方を例文と一緒に解説します。
能力を培う・技術を培う
「能力・技術を培う」とは、自分が持っているスキルを磨いていく、という意味です。
彼には持ち前の対人スキルという能力をさらに培って欲しいと思っている
私はプロとしての技術を培い続けることを目標にしています
思想を培う
「思想を培う」とは、考え方の幅を広げたり、さらに深く追求して考えることを期待する表現です。
幼いころから、個人の思想を培うのは大切なことだろう
大人になってからでも、新しい思想を培うことは不可能ではないはずだ
「思想」とは生活や行動を支配する、基本的な考え方を指します。この思想を培う、ということは、より良い生活や行動を目指して邁進する、ということです。
目下の人への激励の言葉や、節目の決意表明の場などで用いられることが多いでしょう。
「培う」の言い換えに使える類語
次に、「培う」と似た意味を持つ類義語について解説します。
育む(はぐくむ)
「育む」とは、大切にしながら養い育てる、という意味です。
元々は、親鳥がひな鳥を育てる様子を表す言葉でしたが、現代では人が同じように何かを大切にしながら育て上げる様子も「育む」と表現します。
彼女たちは表現力を育もうと、日々さまざまな作品を鑑賞していると聞いた
彼らは愛を育み続け、ついに今日の日を迎えることができました
「愛を育む」というフレーズは、結婚式のスピーチなどでよく使われます。新郎新婦がお互いを大切にしながら、人として成長させていく様子を「育む」で表す使い方です。
〇〇を磨く
「~を磨く」という表現も、「培う」と似た意味を持っています。「培う」が技術や思想を磨き上げていく、というイメージの言葉なので、そのまま「〇〇を磨く」と言い換えても良いでしょう。
もっと自分の技術を磨きたい、と彼は海外へ渡った
自分の感性を磨くことをやめなかったからこそ、あなたは今そこに立てているのだろう
「培う」の英語表現
最後に、日本語の「培う」を英語で表現する場合に使える言葉について解説します。
「培う」は英語で「accumulate」
「accumulate」とは、蓄積する・蓄えるという意味の単語です。日本語の「培う」を表したい場合に使えます。
I can contribute to your firm with different ideas accumulated from my personal experience.(今まで培ってきた経験で、斬新なアイデアを出し、会社に貢献する)
「培う」を直訳すると「cultivate」ですが、どちらかと言えば「耕す」という意味合いが強く、日本語の「培う」のイメージからは遠くなるかもしれません。