議事録とは
「議事録(ぎじろく)」とは、会議の内容を控えた記録のことです。会議の多くは、議事録を書く「議事録係」を置いて、その会議の場にいない人にも内容や決定までの経緯が伝わるよう議事録を作成しています。
議事録は詳細な記録ではない
大切なのは「議事録は会議の詳細な記録ではない」という点です。
参加しなかった人が読んで、簡潔に議題の背景・内容・決定がわかるように書くのが「議事録」です。
議事録の例文
議事録の書き方に、厳格な決まりがあるわけではありません。その会社や団体によって決まったフォーマットがある場合や、フォーマットはなくその時々の議事録係が自由に書く場合もあります。
以下では、一般的な議事録の例文をご紹介します。
会議名:新入社員のブラッシュアップ研修の内容改定について
日時:2021年3月3日(水) 14:00~15:00
場所:本社会議室A
参加者:田中課長・鈴木リーダー・佐藤・高橋
議事録作成者:高橋
議事録作成日:2021年3月4日
議題:新入社員の離職率減を目的としたブラッシュアップ研修の内容の見直しについて
背景:自社では新入社員の入社半年後より、社員としての定着を目的としたブラッシュアップ研修を行っているが2年前より3年以内離職率が上がり始めている。
議論内容
・新入社員育成担当者が想像しているほど、現場での業務になじんていない新入社員は多い。研修内容の中でも「実践を経験したことによる営業トークの見直し」を高度に感じるのは仕方がないかもしれない。(佐藤)
・新人育成課としては、今以上の離職率を出すわけにはいかない。今年の3年以内離職率は少なくとも前年比を割ってほしい。さらには今は経費を増やすことはできない。(田中課長)
・先輩社員の1日に同行する「ペアジョブ」を取り入れてはどうか。先輩との関係も築きやすく、小さな悩みごとの相談もしやすくなるのでは(鈴木リーダー)
決定事項
・「ペアジョブ」を導入する。ペアジョブの詳細については3/10(水)までに別途共有予定(鈴木リーダー)
次回会議について
・現時点では予定しない
議事録の書き方
議事録は書き方に決まりがない分、経験がない人は何を書けば良いかわからないかもしれません。以下では議事録の項目に含んでおいた方が良いものについて解説します。
日付・時間・場所・参加者
その会議が、いつ・どこで・誰と行われたか、を書きます。
日付は和暦・西暦のどちらでも構いませんが、その企業の過去の議事録に準じるのが一般的です。また、曜日を入れておくことで日付の書き間違いや読み間違いを防げる場合があります。
参加者は、基本的には左から役職順に名前を書きます。役職がない社員の場合は名字(同性の人が同じ会議に参加している場合はフルネーム)のみで問題ありません。
議題と背景
次に、会議の「議題」と「議題について話し合うことになった簡単な背景」です。
議題については、会議の開催が決まった時点であらかじめ決められていることが多いため、その議題をそのまま記載します。特に議題のタイトルが決まっていない場合は、話し合う内容から適切な議題を仮でつけておいても良いかもしれません。
会議で出された意見
会議でそれぞれの社員から出された意見も、簡潔にまとめて記載します。この「意見」は、会議で出たすべての意見を書く必要はありません。
ただし、読む人が混乱しないよう同じ意見はできるだけ一つの発言で括れるようにした方が無難です。
決定した内容
会議で最終的に決定した内容を書きます。読む人はこの部分に注目しているので、他の部分よりもさらに読みやすいように配慮しましょう。
文章ではなく、箇条書きを使った方が読みやすく、理解もしやすくなります。
今後の動き
最後は、決定した内容に伴う「今後」についての記載です。何か施策の実施が決まったのであれば、それがいつからで、どのように進めるのか、などが当てはまります。