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派遣採用の断り方の例文
派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、給与の支払いも雇用者である派遣会社から行われますが、労働契約法に基づく労働契約については、使用者である派遣先企業と派遣希望者との間の合意によって結ぶという形を取ります。
雇用者イコール使用者である正社員やアルバイト社員などとは異なり、ちょっと複雑な雇用関係です。
派遣先企業への採用辞退は、派遣会社が代行してくれるケースもありそうですが、基本的には、派遣先企業と派遣希望者との合意事項ですので、派遣希望者本人が採用企業に対して直接行うべきことです。
派遣採用を断るタイミングと手段
派遣採用は、採用された側にすれば正社員ではないのだし、辞退しても大きな迷惑はかけないだろうと考えてしまいがちです。しかし、そうではありません。
企業は必要だから派遣社員を募集しています。つまり、辞退をするということは少なからず先方に迷惑をかけるということです。その上で派遣採用を辞退するタイミングとその伝え方について知っておきましょう。
辞退を決めたら早く伝える
派遣の採用連絡をもらった後に辞退しなければならない理由が発生した場合は、少しでも早く辞退の意向を先方に伝えてください。
先方はこちらがこのまま出勤してくれる、と考えているので、辞退をした後の人員を新たに確保しなければならないからです。辞退を早く申し出ることで、先方は次の人材確保に早く動く始めることができます。
辞退は基本的には電話で伝える
辞退の以降はできれば電話や口頭で直接伝えましょう。メールなどを使うと、先方がメールを確認していなかった場合、大きな行き違いが生じてしまいます。
もともと派遣会社と「連絡はメールで」などの約束がされている場合、メールで辞退をする場合はメールを送信した後に確認の電話をしておいた方が良いかもしれません。
派遣採用辞退の伝え方
派遣採用の辞退を伝えるときは、いくつか意識しておいた方が良いことがあります。以下のことを注意した上で辞退の連絡をするようにしましょう。
電話は先方が忙しい時間を避けてかける
まず電話をかける時間帯は、先方が忙しい時間を避けるようにしましょう。
通常はお昼休み直後が少し余裕のある時間と予想することができます。
電話のマナーを守る
企業に電話をするときは、電話の基本的なマナーを守るようにしましょう。
最初は「お忙しいところ申し訳ございません。私は先日派遣の採用をしていただきました○○××と申します。ご担当の○○様にお伝えしたいことがありお電話いたしましたが、お手すきでいらっしゃいますでしょうか」
このように電話口で名乗り、担当の方に繋いでもらうようにしましょう。
担当者不在の時は伝言した上で再度電話をする
担当者に電話が繋がれば、派遣採用を辞退したい旨を伝えます。
もしも担当者が不在であれば、電話口の人に「派遣採用を辞退させていただきたくご連絡いたしました。○○様のお戻りの時間はおわかりでしょうか」など、担当者に宛てて改めて電話をする旨を伝えましょう。
採用の辞退は理由を添える
派遣採用の辞退をする場合は、なぜ辞退をするのかという理由を伝える必要があります。言える範囲のことで構いませんので「○○のため事情が変わりました。大変申し訳ございませんが、今回の採用は辞退させていただけませんでしょうか」と、依頼系で伝えることがポイントです。
自分ではどうしようもない事情であったとしても、応募の際に約束したことが守れないのですから「大変申し訳ございません」「ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません」などの、お詫びの言葉は添えるようにしましょう。
辞退の理由について詳細を話す必要はない
たとえば「どこの会社に決まったの?」「事情ってどんな事情?」など、辞退の理由を深く聞かれても答える義務はありません。
反対に、言わなければならないことを言わないのはマナー違反です。ただ「辞退させてください」だけでは失礼にあたります。簡単な言い方でも良いので「家庭の事情により」「学校の授業の都合により」「一身上の都合により」など、おおまかな理由は伝えてください。
給与や待遇による辞退は「こちらの事情により」と伝える
いくつか派遣の採用面接を受けていた場合、その中でも給料や待遇が良いところを選ぶということはあるでしょう。しかし、それを辞退する企業へ正直に言う必要はありませんし、言い方によっては失礼になります。
【派遣採用に対するお断りメール例文】
人事部採用課 星野様
テンプリクルートの安田みちるです。
先日は、ご多忙のところ貴重なお時間を
頂戴しまして誠にありがとうございました。
ご採用いただきましたことは、先ほど営業の
今野より伺いました。
しかしながら、この度は一身上の都合により
採用をご辞退させていただきます。
手前勝手を申しまして恐縮ではございますが、
何卒ご容赦ください。
末筆ながら貴社のご発展と今野様のご健勝を
お祈り申し上げます。