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「津々浦々」の意味
「津々浦々」は四字熟語の一つです。会社の紹介や、旅行記などで良く見聞きします。
全国至る所という意味
「津々浦々」とは「全国いたるところ」という意味です。日本全国の隅から隅までと言い換えることができます。
御社の支点は全国津々浦々、どこにでもあるのが素晴らしいところです
部長の趣味は国内旅行で、日本なら津々浦々どこにでも行ったことがあるそうだ
「津々浦々」の由来は「津」が港、「浦」が入江や海辺を表したことと言われています。
読み方はつつうらうら・つづうらうら
「津々浦々」の読み方は「つつうらうら」です。しかし「つづうらうら」と「つ」が濁っても間違いではありません。「つ」が濁るかどうかはその土地特有の方言や、その人の認識によって変わります。
「津々浦々」の使い方
「津々浦々」は特に使い方が決まった言葉ではありません。状況に合ってさえいれば、日常生活でもビジネスシーンでも使って問題ありません。以下では「津々浦々」を使う場合の言い回しについて解説します。
津々浦々まで
まず「津々浦々まで」です。「津々浦々まで」とは、日本中の端々までという意味です。津が港、裏が入江や海岸を指しており、その上で「まで」がついているので、日本を取り囲むすべての海辺までというニュアンスで伝わるでしょう。
御社が成し遂げた偉業は、津々浦々まで知り得る大ニュースです
まずは津々浦々まで自社の名前が知られることを目標にしましょう
全国津々浦々
次に「全国津々浦々」とは、日本全国の隅々までという意味です。「津々浦々まで」と同じ様子を「全国津々浦々」という言葉に置き換えています。
この活動が、全国津々浦々まで広まれば良いと心から思う
彼は全国津々浦々まで、その名をとどろかせた
この場合の「全国」とは、日本の47都道府県のことです。「津々浦々」だけでも「日本の隅々まで」という意味がありますが、「全国」を付けることで「日本のすべての都道府県の、さらに隅々まで」と、強調する働きがあります。
「津々浦々」の類語
「津々浦々」と同じ意味を持つ言葉はいくつかあります。以下ではその中から4つの類語をご紹介します。
「全国各地」
「全国各地」とは「日本のすべての都道府県」という意味です。「全国」が日本のことなので、その日本の「各地」、つまりはすべての地域を指しています。
彼女の会社は全国各地への商品無料配送が売りだ
弊社では全国各地へ支点を出しておりますので、いつでもお立ち寄りいただけます
「全国各地」はビジネスシーンでも頻繁に使われる言葉です。「津々浦々」よりも日常的に使われやすく、より具体的な印象も受けやすい言葉です。
「いたるところ」
「いたるところ」とは「あちこち」という意味です。「いたるところ」だけでは「津々浦々」の類語にはならず、「全国のいたるところ」「日本のいたるところ」など、ベースとなる場所を付け加えなくてはなりません。
今やリサイクルショップは、日本のいたるところに存在している
社内のいたるところにゴミ箱があるので、廊下がいつもきれいだ
「いたるところ」は、ここにもある、あそこにもあると一度にたくさん目に付く様子を表します。
「47都道府県」
「47都道府県」とは、1都(東京都)1道(北海道)2府(大阪府・京都府)43県(その他の県)の総称です。「津々浦々」よりも、具体的な場所を表します。
今期の目標は47都道府県すべてで、自社商品を取り扱ってもらうことだ
御社の営業所は47都道府県のすべてにあるとお聞きしました
「津々浦々」は実際には「日本全国の隅々まで」を指していない場合でも使えますが、「47都道府県」はアバウトな感覚では使えません。
「津々浦々」 の間違った使い方
「津々浦々」は物事の範囲を表す言葉です。基本的には日本をベースとして「津々浦々」を使えば、間違った使い方にはなりません。
日本以外のところには使わない
「津々浦々」は、日本の隅々までという意味なので、日本以外のところについては使いません。日本以外の外国や、日本の中にある一定の空間などは「津々浦々」では表せないのです。
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○ 全世界中で販売されているお菓子
× 東京津々浦々でインフルエンザが流行している
○ 東京のいたるところでインフルエンザが流行している
「日本以外のところで広く」という意味であれば、「津々浦々」を使わず他の表現を使います。